その名も「海上輸送群」自衛隊の新部隊どんな姿に? 陸海空の共同 中国に立ち向かう“運び屋”に

2025年3月に発足することが明らかになった自衛隊「海上輸送群」。その名称から海上自衛隊所属と思いきや、そうではないといいます。一体どんな部隊で、どんな船を運用するのでしょうか。

海上輸送群の最終的な規模は?

 こうした背景を受けて2018年の「中期防衛力整備計画(中期防)」で「海上輸送部隊」1個群の新設が盛り込まれ、2022年度予算で中型のLSV1隻と小型のLCU1隻の取得が決定。さらに2023年度予算でもLCU2隻の建造が決まりました。建造ヤードはいずれも内海造船(広島県尾道市)で、LSV1隻とLCU1隻は今年2月に計約95億円で、LCU2隻は7月に計約82億円で契約が結ばれています。

 このように徐々に具現化しつつある海上輸送群ですが、改めてどのような部隊になるのか見てみましょう。

 まず陸海空共同の部隊として新編されますが、船舶の操船や運用に関しては海上自衛官ではなく陸上自衛官が行います。発足は冒頭に記したように2025年3月、広島県の呉基地において、LSV1隻とLCU1隻、人員約100名でスタートしますが、部隊の配備先としては司令部が置かれる呉だけでなく、大型艦艇向けに港湾設備の整備を計画している鹿児島県の奄美大島も候補にあがっているようです。

 部隊規模は、将来的にはLSV2隻とLCU4隻に機動舟艇4隻を加えた10隻にまで充実する予定。運用人員はLSVが約40人、LCUが約30人とされており、部隊の拡大とともに人員も増えることが予想されます。

 配備されるLSVは本土から島嶼部への海上輸送を行える大きさで、搭載能力は2000トン程度。LCUは喫水が浅い小規模な港湾への入港が可能な大きさで搭載能力は数百トン程度のものを想定しています。

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横浜の山下埠頭で一般公開された輸送艦「くにさき」の艦上で手旗信号の展示を行う陸上自衛官。隣で拡声器を持って解説しているのが海上自衛官(深水千翔撮影)。

 機動舟艇は2022年末に決まった「防衛力整備計画」で新たに導入が明記されたもので、全長約35m、輸送能力約60トンの高速艇となります。防衛省は大型トラック約2台分を運べる船と説明していました。

 ちなみに今年3月に開かれた防衛装備品展示会「DSEI Japan」では英国の船舶エンジニアリング企業BMTが自衛隊車両を積んだ高速揚陸艇「CAIMEN-90」の模型を展示しています。こちらは全長30mで満載時は22ノット(約40.7km/h)、軽荷時で最大40ノット(約74.1kim/h)を発揮。積載重量は90tあるため、10式戦車(重量44t)や90式戦車(同50t)を余裕で運ぶことができます。

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