【懐かしの国鉄写真】車両が違う?いいからつなげろ! 国鉄の「遜色急行」全盛期 房総の夏

かつて国鉄では、「急行形以外の車両を使用した急行列車」が数多く存在しました。115系やキハ45系などが使用され、輸送力の増強に一役買っていました。ただ一部では不評を買うこともあったようです。

この記事の目次

・海水浴客に対応する「房総夏ダイヤ」で車両を捻出する秘策とは

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海水浴客に対応する「房総夏ダイヤ」で車両を捻出する秘策とは

 昭和40年代、まだ海外旅行は高嶺の花で、夏のレジャーといえば海水浴が大きなウエイトを占めていました。首都圏の海水浴場は房総半島と湘南地区に多く、国鉄では千葉鉄道管理局が7月中旬から8月中旬までのほぼ1か月、夏期特別ダイヤを組んでこれに対応していました。

 夏期ダイヤの中心となるのは急行の増発ですが、自局の配置車両には限りがあるので、必要な車両をどうやって捻出するかが、担当者の腕の見せ所となります。土休日なら休日運休となる車両が活用できますが、平日にその手は使えません。そこで考えられた秘策が、ダイヤ改正用の新製車を前倒しで使用することでした。

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急行の補完として蒸機牽引の快速が運転された。通常は朝夕に両国まで直通運転する普通列車の間合い運用だが、それだけでは両数が足りず、水戸局などからの借入もあった(両国/1967年8月、楠居利彦撮影)。

 当時、全国的なダイヤ改正は秋に行われることが多く、それに合わせ各地に新車が投入されていました。この車両を夏前に落成させ(早期落成車と呼ばれた)、千葉局に仮配属して夏ダイヤに使用するわけです。車種は急行形のキハ28だけではなく、近郊形のキハ45なども含まれ、所属標記は本来の配置区となる「秋アキ」「仙ココ」「名ミオ」「四カマ」などを確認しています。

 

 房総西線と房総東線は電化を機に1972年、内房線と外房線へ改称され、その過程で早期落成車の使用もなくなりました。 しかし、首都圏内では土休日運転の急行(6000代の季節列車)に近郊形を使用することが定例化されていて、その後も115系や415系による急行を見ることができました。

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内房線の列車は「かもめ」という愛称が付き、テールマークも取付けられた。車種はオハ61などが主体で、オハ35に当たれば当たりだった(大貫/1967年8月、楠居利彦撮影)。

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Writer:

1946年、東京生まれ。中央線の沿線で育ったので、鉄道は複線で電化され、長編成の電車が頻繁に走るものと認識している。鉄道誌の創刊に関わり、車両データ本の編集を担当した。趣味は鉄道模型製作。

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