「二酸化炭素を大量に“運ぶ”船」ついに完成 まだ見ぬCO2輸送ビジネス「新しいエネルギー産業」の全貌とは

三菱重工が液化CO2運搬船を完成。世界で排出削減が進められるCO2の輸送が、「新しいエネルギー産業」の一翼を担い、新たなビジネスチャンスとして世界の注目を集めています。一体、どういうことなのでしょうか。

大気中に残るCO2の「輸送ビジネス」が生まれる

 NEDOは2030年頃までに、工場や火力発電所などから排出されたCO2を回収し、貯留・活用するCCUSの社会実装を目指しています。

 三菱重工によると2050年段階での世界のCO2 排出量は43~130億トン(2019年は約335億トン)。カーボンニュートラルを達成するには、残るCO2を大気中に放出せず全て回収し、資源として有効利用するか、地下800m以深の「貯留層」に封じ込めるといった対策が必要です。

 将来的にCCUSが広がった場合、CO2の輸送需要は10億トン以上に及ぶと予想され、バリューチェーンを構築するには、工場などから回収し液化したCO2を、海を隔てた貯留サイトやリサイクル拠点まで大量に輸送する船が必要となります。これまでも、炭酸飲料をはじめ食品用途などで液化CO2船が用いられていますが、これを運ぶ既存の1000~2000立方メートル型液化CO2船では、小型のため能力に限界がありました。

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「えくすくぅる」は巨大な液化CO2タンクを2つ積む(深水千翔撮影)。

「CO2の地下貯留を行うプロジェクトは、2050年カーボンニュートラルに向けて必要不可欠なプロジェクトだ。2050年には欧州、アメリカ、中国、インドの4地域で年間のCO2貯留量が40億トンを超える。これは日本のCO2排出量の約4倍にあたる数字で、まさに新しいエネルギー産業になると言えるのではないか」(資源エネルギー庁 笹山氏)

 こうした背景もあり、NEDOはCO2を供給地から利用・貯留地へ、年間100万トン規模で長距離かつ大量輸送することを想定した技術の研究開発に取り組んでいます。

【でけぇぇぇ!】液化CO2船の全貌 どんなビジネス?(写真で見る)

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