これも作戦!? 軍用機の色「グレー系」が大流行の理由 “騙し合い”だけじゃないメリット
アメリカ軍はさらに機体番号などもロービジ化
さらにアメリカ軍では2023年現在、軍用機の部隊マークはもちろん、ラウンデル(国籍マーク)や、機体表面に描かれている注意書きまでロービジ化しています、C-130やKC-130といった輸送機では、胴体に書かれた「US AIR FORCE」の文字や、尾翼に大きく目立つように表記されていた文字や部隊マーク、尾翼番号、その他の識別マークを削除あるいは小さくグレー系表記にするというロービジ化を行っています。
2023年3月には、アメリカ空軍の輸送機や空中給油機などの運用を行う航空機動軍団が、機体に描かれた識別情報の大部分を隠すか目立たなくさせるように指示しています。
これは空軍の方針としてセキュリティ強化のために行っているようです。大きく部隊名や識別番号などが表記されていると、それだけ、敵対的な勢力に情報を与えることになります。控え目な色にして視認可能な情報を減らそうとしているのです。
ちなみに、ロシア空軍の戦闘機は、西側とは異なる特殊な迷彩パターンの塗装になっていますが、これは「フェリス迷彩」や「折線迷彩」と呼ばれるもので、明暗の異なる直線的なパターンを配置することで機体の姿勢や輪郭を認識しにくくする効果があります。同軍では、活動地域によって白黒灰、緑黄茶など使用する色が異なっています。
【了】
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