飛行機の客室“新時代”突入? 「今年ベール脱いだ新型旅客機」を振り返る JALやスタフラ…驚き連続!
後発組航空&地域航空にも新型機が
7月にデビューしたのが、北九州を拠点とするスターフライヤーの新型機「A320neo」。同社の主力機である「A320シリーズ」の新型派生型で、客室も新型のものが導入されています。
席数は162席で、既存のA320ceoと比べて12席増加。同型式としては国内で初めて、エアバスの新客室構成である「AIRSPACE」を導入。従来機より60%以上大きい頭上荷物棚、フルLED照明のほか、化粧室はタッチレス方式の「流す」ボタンや抗菌加工を施されています。同社としては初となる、機内Wi-Fiサービスの無料提供も嬉しいところでしょう。
この機に搭載された新シートでは、従来タイプでは全席に搭載された個人モニターを廃止し薄型シートを導入。また座席には、スマートフォンやタブレット端末の利用のためのタブレットホルダーを設置するほか、USB・AC電源を搭載します。
その一方で同社の強みであった、国内線としては非常に広いシートピッチ(座席の前後間隔)はA320neoでも継続。シートピッチは最大35インチ(約89cm。2列目から7列目)で、これは、国内最大級の足元スペースとのことです。また、同社のシートの外観上で、特徴的なコンセプトであった「黒革のシートカバー」も質感やカラーは異なるものの、こちらも引き継がれています。
地域航空会社にも新型機が導入されました。
7月、長崎空港を拠点に九州本土と離島を結ぶORC(オリエンタル・エアブリッジ)が、新型機「ATR42-600」をデビューさせました。同社のメイン機が更新されるのは、20年以上ぶりのことです(ANAからのリース機は除く)。
同社ではATR42-600の導入を機に、機体デザインを刷新。機内の座席も往年の旅客機でスタンダードだった厚みのあるクッション性の高いものが使用されていましたが、ATR42-600では、グレーのレザー調の配色による新鋭機らしい薄型シートが採用されています。客室は48席で構成され、従来の主力機であったDHC8-200の39席よりキャパシティも向上しています。
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