ロシアの“円盤”を撃墜成功か!? 貴重な早期警戒機「A-50」の喪失、航空作戦に「大きな影響」の理由とは

ウクライナ政府当局者が発表。

攻撃されたパイロットの会話を傍受

 ウクライナ軍が2024年1月14日、ロシア軍の早期警戒管制機(AWACS)であるA-50を撃墜した可能性があると、複数の同国メディアが報じました。

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ロシア軍の早期警戒管制機(AWACS)であるA-50(画像:ロシア国防省)。

 報道ではウクライナの政治当局者の話とされており、A-50はアゾフ海上空で攻撃を受けたようで、同日の同じ空域では、空中司令部としての役割も果たすIl-22に対する攻撃も行われたようです。なお、ロシアのアナパにある飛行場の管制官と、攻撃を受けたと思われるロシア人パイロットとの会話が傍受されており、ウクライナメディアのRBCが音声を公開しています。

 ロシアによる侵攻後、ウクライナでの戦況をX(旧:Twitter)で伝えている、アントン・ヘラシチェンコ内務大臣顧問も「A-50は撃墜された。 Il-22は損傷したが空中にあり、最寄りの飛行場に到達しようとしていた。しかし、降下を開始したケルチでレーダーから消えた」とA-50は撃墜が確実で、Il-22に関しても撃墜した可能性が高いとしています。

 なお、撃墜方法については明言はされていませんが、アメリカやドイツから供与されている地対空ミサイルである「パトリオット」を使用したという報道もありますが、アゾフ海はパトリオットの射程では届かない可能性が高く、敵の防空網の外側から発射する、地上攻撃用のスタンドオフミサイルを特殊な方法で使ったことも考えられるようです。

 ロシアはA-50を9機保有していますが、2023年2月26日にもベラルーシに駐機していた1機が、自爆ドローンにより損傷を受けたことが報じられています。A-50はウクライナ侵攻が始まって以降、その広い探知範囲によってロシア空軍の航空作戦にレーダー監視能力を提供してきました。しかし、今回の機体とベラルーシの機体が仮に失われたとした場合、残存は7機となり、ロシアの航空作戦は制約される可能性もあります。

【了】

【このお皿が重要!】空の目となるA-50のレドームの部分のアップ(写真)

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