自衛隊はなぜこうも「雪に強い」? 高速道路の大雪立ち往生にも“災害派遣” 知られざる雪装備の数々

大雪によるクルマの立ち往生や集落の孤立などでも、自衛隊は災害派遣で出動します。なぜ自衛隊はそのような中でも活動できるのでしょうか。実は積雪に強い装備を多数持っているほか、トラック自体が雪面も走れるようになっていました。

沖縄にも配備されている雪中使用OKな装備って?

 また、自衛隊の車両の中では最もポピュラーといえる「大型トラック(3 1/2tトラック)」や「高機動車」なども、雪上車ほどではないものの、圧倒的に優れた雪上走行能力を持っています。

 大型トラックの最低地上高は330mm、高機動車は最低地上高が420mmとなっています。加えてこれら車両は、不整地での運用を考慮して全輪駆動が基本です。また専用のスタッドレスタイヤや鉄のタイヤチェーンも装備しているため、警察や消防の車両よりも悪路走破性が高く、結構な積雪地であっても走り回ることが可能です。

Large 20240208 01
雪上車と同じく幅広のゴム履帯で走るため、雪面でも使用可能な資材運搬車(武若雅哉撮影)。

 なお、軽雪上車や雪上車は北海道や東北、日本海側など積雪地にしか配備されていませんが、それに近い性能を持ちつつ沖縄を含む全国の部隊/駐屯地に配備されている装備があります。その代表格といえるのが資材運搬車です。

 資材運搬車はゴムの履帯(いわゆるキャタピラ)を装備しているため、悪路走破性はバツグンで、接地圧も低いため、ある程度の雪面も走ることが可能です。車体幅は2.15mのため、狭い場所でも入り込むことができます。なお、普段は大型トラックなどに乗せられて目的地まで移動しますが、いざという時には公道を自走することもできます。

 冒頭に記したように、2024年に入ってからすでに自衛隊は雪害で災害派遣に出ています。ただ、我々一般市民としても、多くの積雪が予想される場合は、不要不急の外出を避けるようにしましょう。

 自衛官も人の子です。活動すれば体力は消耗しますし、心配する家族・知人がいます。いざというときは頼るしかありませんが、普段ちょっとした配慮をするだけで、もしかしたら出動回数を減らすことができるかもしれません。

【了】

【見たことある?】これが自衛隊専用スキーです。裏側に工夫が(写真)

Writer:

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス