JAL対ANA「次世代国際線フラッグシップ」どうなる? 実は半世紀ぶり!? 過去にもあった“対決”

半世紀前の「日系2社の3発機バトル」共通点は?

 このため、1972年7月にDC-10とL-1011が日本に飛来し、羽田空港と伊丹空港でデモ飛行を行い騒音の低さをアピールしています。両機にこの時に付けられたニックネームは「ウィスパー・ライナー(囁きのライナー)」(L-1011)と「グッド・ネイバー(良き隣人)」(DC-10)だったことも、騒音に航空会社やメーカー、社会が如何に敏感だったかが分かります。

 DC-10とL-1011はその後、JALとANAの屋台骨を支え続けましたが、両機種の就航時の新聞広告を見ると、ここにも両社の“熱き戦い”を見ることが出来ます。ANAは「世界で最も静かなワイドボデー・ジェット」「自動着陸装置を装備」とアピール(文言は当時のまま)。刷新した客室乗務員の制服も「トライスタールック」と呼ぶほどでした。

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上がJALのダ下がANAのボーイング777-300ER(乗りものニュース編集部撮影)。

一方、DC-10就航数日前のJALの新聞広告は「ジャンボ(同社の当時の主力機。ボーイング747)の兄弟がやって来た」。ANAが747SRの導入を決めるのは翌1977年ですので、客席数はうちの方が余裕はあるとアピールし返したのかもしれません。

 さて、現代に話を戻し、A350-1000と777-9はどんな戦いを展開するでしょうか。かつての異なる2機種の3発機を導入した両社の状況と少し現代は似ていますが、地球環境への危機感は昭和より強くなっています。1つは、二酸化炭素の排出削減はどちらが優れているか、SAF(持続可能な航空燃料)をどれほど活用できるかが関心を呼ぶでしょう。

 2つ目は客室の装備です。今は就航直後のため、全面的に最新仕様の客室が導入されたA350-1000のものが注目を浴びています。しかしA350シリーズで新造エアバス機を初めて導入したJALに対し、ANAは777シリーズの開発で「ワーキング・トゥゲザー」に参加し、787では「ローンチカスタマー」となりました。これにより、自社が望む旅客機の実現へ、メーカーとの交渉力を蓄えたことは間違いありません。

 ANAの777-9の客室がどんな姿になるのか。まだ「X(謎)」のままですが、それが明らかになる時と、2025年度以降の戦いは、航空ファンにとって必見モノとなるでしょう。

【了】
※一部修正しました(3月4日12時31分)。

【写真】似すぎだろな2社の3発機&本気クオリティの上位クラス

Writer: 加賀幸雄(旅行ライター)

日本各地の名産や景勝に興味があり、気ままに目的地を決めて2泊3日程度の 小旅行を楽しんでいる。

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