着工直前だった!?「第2パナマ運河」なぜ頓挫したのか 世界の物流救う驚愕スケール やっぱり裏に中国が

パナマ運河の「補完」「競合」にもなる「第2パナマ運河」の構想が、かつて実現に向けて動いていたことがありました。その壮大な規模と頓挫するまでの経緯とは――。

3段の“水の階段”で「船山に登る」

 同運河にとって最大の難関は、高低差をどう克服するかです。

 基本的にパナマ運河と同じ閘門方式を採用します。2つの水門で仕切られたプール状の閘室に船舶を入れ、水を出し入れして閘室内の水面を上下させ、水面の高さが異なる2つの水域をつなぎ、船舶を航行させる技術で、まさに「水の階段」です。

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パナマ運河の閘門(画像:写真AC)。

 閘門施設は、カリブ海側のプンタ・ゴルダ河口のすぐ近くと、ニカラグア湖~太平洋の間に各1か所、計2か所構築します。

 この結果、両閘門間の運河の水面は、ニカラグア湖の水面と同じ海抜32mに合わさなければならず、丘陵地帯での運河建設工事では、最大200m以上も山を開削する必要があるようです。

 運河の航行はニカラグア湖部分を除き、基本的に片側通行で、船舶がすれ違うための退避スペースを何か所か設置する予定です。

 閘門施設は1レーン「4水門・3閘室」の連続方式で、まるで3段の階段を上り下りするかのように、巨大船がここで上下します。

 この閘門により閘室水面を海抜0~32mで上下させ、しかも水深は30mを保つのですから、門扉の高さは40~50m必要でしょう。

 閘門式の先輩「パナマ」では、構造上、閘室で満たした水の大半を、そのまま“下段”に排出しています。このため、昨今の雨不足では、閘室の水資源確保の役割も果たす“上段”の人工湖・ガトゥン湖の水位が大幅に下がってしまい、水深が浅くなった結果、この湖の航行に支障が出ています。

 これに対処するため、新運河の各閘門施設には、閘室の水を再利用するための節水槽を3か所準備し、水資源の節約にも力を入れる方針です。

 また、さらなる水資源確保のため、カリブ海側のプンタ・ゴルダ河口に近い場所に、比較的大きな人造湖を造成し、水面の海抜はニカラグア湖と同じ32mに合わせるようです。

【地図】東西約259km「第2パナマ運河」の場所を地図で見る

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