「オスプレイは欠陥機」論、なぜ未だに残る? “犠牲者数=危険”は間違い 数字が示す根拠

2023年秋に鹿児島県沖でアメリカ軍の「オスプレイ」が墜落して以降、続いていた飛行停止措置が2024年3月上旬に解除されました。その間「オスプレイ」は危険であるという言説が出ていましたが、本当なのでしょうか。

長く使えば犠牲者数が増えるのは当たり前

 たとえば「オスプレイ」よりも大型の輸送ヘリコプターCH-47「チヌーク」は、自衛隊を始めとして世界各国の軍隊で運用されているベストセラー機ですが、アメリカ軍に限ってみても2020年時点で合計238人の死者を出しています。

 さらに多いのが多用途ヘリコプターのUH-60「ブラックホーク」で、こちらもやはり日本を含め世界中で使われていますが、アメリカ軍だけ見ても2020年時点で合計970人の死者が出ています。とうぜん、これら数値はアメリカ以外の国で起きた死傷事故も含めると、その数はさらに多くなります。

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着陸状態のアメリカ海兵隊のMV-22「オスプレイ」(画像:アメリカ海兵隊)。

 こうして見てみると、「オスプレイ」の死者数は特段多いとは言えず、むしろ少ないのが実情です。むろん、これによって「チヌーク」や「ブラックホーク」が「オスプレイ」より危険な機体になるわけではありません。

「オスプレイ」は2000年代に実用化され、総生産数は約400機です。一方で「チヌーク」は1960年代に実用化され、総生産数は1000機以上、「ブラックホーク」は1970年代に実用化され、総生産数は5000機を超えています。

 機数が10倍、稼働年数が2倍以上の「ブラックホーク」の死者数が「オスプレイ」の20倍弱であることは、比較から見ても当然です。また、「オスプレイ」や「ブラックホーク」「チヌーク」は輸送機であり、事故原因と無関係な人員が犠牲者に含まれることが多いため、単純に犠牲者数だけで安全性を問題視するのは不適切であると言えるでしょう。

【大統領専用オスプレイ?】「マリーン・ワン」ソックリの塗装をまとったV-22(写真)

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