無免許で乗れても、無届はヤバい。逃げるのは、もっとマズい 「電動キックボード事故」で重罪、最悪の結末に
免許の必要性を「わかっている」? 被疑者が迎えた最悪の結果
電動キックボードの利用者の中には、自分が運転する車両が、免許不要の特定小型原付なのか、原付か、もっと上位免許である自動二輪免許が必要なのか、理解しないまま運転している人もいるようです。
今回の事件で被疑者の運転した電動キックボードのブランドは「GOTRAX」(型番APEX MAX)でした。事故当時、商品サイトには日本のどの免許区分なのか明示がありませんでした。
今回の事件では、実はこの免許区分の認識が問題になっています。
「2023年8月ごろにネットで購入した」と、被疑者は当初供述していました。記者が事件発生当初に通販サイトを確認した時点では、免許が必要とも、そうでないとも受け取れるような記載でした。そして運転時に、被疑者は無免許でした。当該機種が原付あったことを認識していたのでしょうか。
警察は「回答を差し控える」と回答しましたが、過去に免許を所持していたことを考えると、免許の要否については知識があったことが伺われます。また、救護義務についても知っていたはずです。
何らかの理由で無免許となった場合の移動手段としても、免許不要の特定小型原付は非常に魅力的ですが、販売サイドもどの免許区分の乗りものを販売しているのか、明記して販売する必要があります。
そして事故当時、車両にはナンバープレート(課税申告)がありませんでした。おそらく自賠責保険も未加入であることが考えられます。この事件では罪名や罰条に入っていませんが、被害者の治療費は事実上、自賠責保険の加入者が立て替えることになります。
電動キックボードの事故や事件では、新しい交通ルールの周知を、とよく言われます。しかし、本当は免許が必要なことを知った上で、より出力の高い車両を選択し、無免許、無届のまま乗ってしまう、ということがあるのではないでしょうか。気軽に乗っていても事故を起こした時の責任は重大です。
※一部修正しました(4/12 21:02)
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
>過去に免許を所持していたことを考えると、免許の要否については知識があったことが伺われます。また、救護義務についても知っていたはずです。
意味がわからない。
過去に免許を所持していたとしても、いまの電動キックボードの区分がなにかなんて当時わかるはずがない。
さらにいえば、免許を所持者であっても、信号の意味すら知らない人だらけなんですけど、ライターはそれをしらないのでしょうか???