戦闘機を覆う「ニンジャ・ハンガー」開発元は“着物の帯メーカー”!? なぜか“防衛装備”になったワケ 海外展示会で注目

「シンガポール航空ショー2024」で日本企業が独特な可搬式格納庫を展示していました。説明によると、なんと電磁波を遮断できる布を使っているとのこと。どういうメリットがあるのか、担当者にハナシを聞きました。

「電磁波を遮断」って、何の役に立つ?

 空からの偵察手段といえば、これまではカメラを使った光学機器によるものが定番でした。しかし、近年では合成開口レーダー(SAR)を使った電子の目による探索も可能となり、それによって航空機だけでなく宇宙から偵察衛星を使って地上施設の動向を調べることも行われています。

 飛んでいない航空機を調べることに何の意味があるのか、と思われる向きもあるかもしれませんが、当該基地に所在する戦闘機の数やその動向を知ることは、諜報戦において重要で、それを追いかけることで少なくない情報を得ることができます。

 たとえば、基地内に駐機する機数を定点観測すれば、全体の機数から整備作業と実際に飛行している機体の比率がわかります。これにより、軍隊としてもっとも知られて欲しくない運用情報や継戦能力を推測することが可能です。

 そのような “定点観測” を防ぐのに、ミツフジの戦闘機用ハンガーは適していると言えるでしょう。

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ミツフジの戦闘機用ハンガーの解説パネル。ハンガーのイメージ画像にはT-4 練習機が写っていた(布留川 司撮影)。

 この天幕に使われている繊維は、ナイロンの芯材に周りが銀でメッキ処理された特殊なもので、これにより電磁波を遮断する効果があるのだと、現地で説明してくれました。

 軍事衛星の目も欺く技術は、高度な軍事技術の結晶のようにも思えますが、ミツフジの担当者によると、元々の用途は民間の事業向けだったそうです。

「電波遮蔽の技術は、イベント会場や大きな店舗用として開発したものです。こういった場所では、そこで働くスタッフがインカム(無線)や電波を出す機械を使っていますが、これらの電波が混信しないようエリアごとに電波を遮断する要望がありました。そこで弊社は、銀メッキ技術を使って電波を遮断する素材を開発したのです。」

【これが技術のキモ!】電磁波を遮断するハンガーに入ったF-35 のイメージ(写真)

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