バッテリー駆動より使い勝手ヨシ! 大型“燃料電池トラック”普及のカギは? 出力でも値段でもない
すでに街中を走行中
2024年現在、「日野プロフィア Z FCV」を物流の現場で実際に使う走行実証が行われています。この試みは1年前の2023年5月より実施されていて、参加企業はアサヒグループジャパンや西濃運輸、NEXT Logistics Japan、ヤマト運輸と、そうそうたる大手企業が名を連ねています。
これら企業は、関東近郊の県を跨いだBtoBの輸送業務で「日野プロフィア Z FCV」を使い、そのデータが日野自動車にフィードバックされています。また親会社であるトヨタ自動車も、愛知県において物流センターから各工場の輸送業務で使用しているとのことでした。
メーカー発表によれば「日野プロフィア Z FCV」の車体総重量は25tで、航続距離の目標値は約600km(注:都市間・市街地走行モードでのトヨタ・日野測定値)となっています。運転感覚はこれまでのディーゼル車両と同じで違和感がなく、一方でモーター駆動になったことで駆動音が低減され、加減速はスムーズになったことにより振動も軽減されてドライバーや積み荷への負担が減少したというメリットもある模様です。
これら性能数値や利点、そして各社での業務運行を兼ねた走行実証を見ていると、FCVの大型トラックは一定の成功を収めているように思えます。しかし、すぐにも現在のディーゼル大型トラックに取って代わるワケではないようです。
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