異形の地下鉄車両が「ローレル賞」を受賞 “斬新デザイン”も評価 万博輸送になう大阪メトロ400系
やはり選考委員も特徴的な見た目に惹かれたようです。
すでに13編成が運行
鉄道友の会は2024年5月23日(木)、今年度の「ローレル賞」を決定しました。同会は毎年1回、前年に営業運転を開始した新造および改造車両の中から、選考委員会が選んだ候補車両に対して会員の投票結果をもとに優秀車両を選定し、ローレル賞を授与しています。
選定されたのは大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の400系電車。中央線用として昨夏、運行開始しました。2025年に開催予定の大阪・関西万博のアクセス路線となることから、「乗って楽しいワクワク感を提供できる宇宙船」をイメージさせる未来的なデザインです。
特徴的な先頭車両は、3次元削り出し加工により曲線美を実現。運転台からの視認性と客室内からの展望性を重視するため、各面のガラス面積が大きく取られています。前照灯と尾灯を四隅に寄せ、多面体を想起させる形状には、SNSを中心に「雀卓」「G-SHOCK」(腕時計ブランド)「ベイブレード」(玩具)といった声が聞かれました。
受賞時点ですでに13編成が導入されており、2025年4月までに23編成が導入予定。400系について、選考委員会は以下のように話します。
「宇宙船を意識させるデザインや、省エネ機器など最新水準の機器を採用していることに加え、予防保全やメンテナンスの効率化に向けた車両状態のモニタリング機能、今年度大阪港から夢洲新駅間で実証実験を予定している自動運転機能、車内設備ではクロスシートの採用や先頭車中間側妻面付近の機器室スペース部分にUSBコンセントを設置するなど、既存系列の車両とは一線を画すデザイン性と多様な需要に応える設備が評価につながりました」
【了】
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