「異色すぎる急行列車」を再現! ディーゼル機関車に“気動車”を連結しちゃったワケ 「路線図にない区間」を体験してきた

ディーゼルエンジンを搭載した車両を「客車」に見立て、ディーゼル機関車を連結する団体列車が運行されました。普段は旅客列車が走らない区間にも乗り入れるなど、その行程は「異色ずくめ」でした。

「海水浴シーズンの臨時列車」を再現……珍編成すぎる!?

 自走できるディーゼル車両を「客車」に見立て、わざわざ前後にディーゼル機関車(DL)を連結して走らせる一風変わった団体臨時列車が2026年3月1日に運行されました。日本旅行のメディア・アライアンス・トラベル(MAT)営業部が、茨城県内を走る第三セクター鉄道の鹿島臨海鉄道で実施したツアー「DL牽引で奥野谷浜へ DL急行『大洗エメラルド号』神栖・奥野谷浜行」です。

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鹿島臨海鉄道の大洗駅でKRD5(手前)と6000形を連結する様子(大塚圭一郎撮影)

 集合場所の鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の大洗駅(大洗町)では、1979年製と同社の現役車両で最古参のDL「KRD5号機」が先頭につき、ともに日本車両製造が1990年に製造したディーゼル車両6000形2両と連結して80人の参加者を迎えました。この変わった編成で、通常は旅客列車が走らない区間にも乗り入れるなど「異色ずくめ」の行程が幕を開けました。

 KRD5は、国鉄(現JR)のDD13形に準じて5両製造されたDLのKRD形の一つ。重量が56.0トンで、長さが13.6m、幅が2.846m、高さが3.849mあります。

 そのKRD5の先頭部には「大洗エメラルド号」と記したヘッドマークが取り付けられました。大洗エメラルド号は、1985年に大洗鹿島線が開業してからの数年間、海水浴シーズンに東北本線・水戸線・常磐線・大洗鹿島線経由でDLが客車を牽いて大宮~大洗間で運行した臨時列車です。使われていた車両と区間は異なるものの、企画した日本旅行MAT営業部の山中章雄課長は狙いを「現有資産を有効活用し、参加者にDLが牽く客車の雰囲気を味わってほしかった」と説明します。

 通常ならばディーゼルエンジンがうなるような音を上げながら走る6000形ですが、このツアーでは「客車」役。ディーゼルエンジンは、変速機・逆転機を中立にしてエンジン動力を車輪に伝えないアイドリング状態にしています。11時41分に出発して6000形に揺られていると、惰性走行が続いているような不思議な乗り心地です。

 車掌が車内を回った際、手に持っていたのは車内補充券でした。鹿島臨海鉄道の駅名が記された補充券に加え、JR東日本の首都圏の路線図が入ったタイプもあり、「このタイプを売っているのは関東では貴重で、他に小湊鉄道ぐらいですよ」と教えてくれました。車内では2種類とも飛ぶように売れていました。

【ナニコレ!?】これが「異色すぎる急行列車」で入った「路線図にない区間」です(地図/写真25枚)

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