出発直前のANA機で流れる「セット スライド バー」…どういう意味? ファンもネタにする“ナゾ呪文”の深い意味

出発直前のANA機の機内には、ドアが閉まった直後に「セット スライド バー」というアナウンスが流れます。これはどういった意味なのでしょうか。

「出発前のドア操作を実施するための業務指示」

 ANA(全日空)機では、出発直前の機内で、ドアが閉まった直後に「セット スライド バー」というアナウンスが流れます。ANAファンのSNSユーザーなどは、「ANA便でいまから出発する」といった意味で「セット スライド バー」の投稿を行うことも。これはどういった意味なのでしょうか。

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出発を控えたANA機(乗りものニュース編集部撮影)。

 ANAによるとこれは「出発前のドア操作を実施するための業務指示」といいます。

 旅客機のドアには、ふたつのモードがあります。この差は、開けたときに緊急脱出用スライド(脱出シュート)が出るかというところです。機体が動いているときは、万一の有事の際、ただちに旅客が機内から脱出できるよう、客室ドアを開けたらスライドが膨らみ、勢いよく射出するようになっています。一方、地上での駐機時は、人の乗り降りのためドアを開けても、スライドが出てしまわないようCAが設定を切り替えます。

 このドアモード切り替えの動作は極めて重要で、大切な保安業務の一環です。一方、その切り替えの業務指示の文言は、航空会社ごとに定められているのが日本では一般的です。ANAの場合は、これが「セット スライド バー」にあたるのです。

 しかし、この言葉は直訳すると「スライドのバーをセットせよ」という意味。ここで疑問なのが「スライドのバー」とは何なのか――ということです。

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