戦車の「回る砲塔」っていつからあるの? 開発したのは自動車メーカー “排ガス地獄の車内”も変えた先見性

戦車といえば、履帯(キャタピラ)を履いた車体があり、その上に360度旋回可能な砲塔を備える車両をイメージします。では、いつ頃このような形になったのでしょうか。

クルマを作っていたからこそできた戦車!

「FT-17」には、車体や内部構造にも“クルマ屋”らしいルノーの思想が活かされます。装甲を兼ねる鋼板で車体を箱のように組み上げ、その中にエンジンや変速機を設置していくというセミモノコック構造を採用したことです。この方法は量産性を高めるだけではなく、運転手とエンジン室を隔壁で分離することにも役立ちました。

 同車登場以前の戦車は、船を造るかのように車台にフレームを通し、そこへ箱型の運転室やエンジン、大砲や機関銃などを据え付けていたため、室内には排気ガスが充満し、ガスマスクを着用しなければなりませんでした。それが「FT-17」では、排気ガスをエンジンルーム後部から排出するため、熱や有害な煙に悩まされることがなくなり、乗車環境はかなり改善されました。

 元々フランス陸軍は、歩兵の銃火器をしのげる程度の軽快な戦車、つまり「軽戦車」を広く配備し、戦闘には大量投入した方が有効との考え方を持っていました。その戦術と「FT-17」の性能の高さと先見性は見事にかみ合い、1918年のドイツ軍に対する連合軍の夏季および秋季の反撃攻勢に際しては、戦闘の中心的な存在として重要な役割を果たしました。

 結果、同戦車を大量に運用したフランス軍やアメリカ軍では「ビクトリータンク」という愛称でも呼ばれるようになります。

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日本の10式主力戦車。砲塔の作りなどは異なるが基本的な構成は100年以上前の戦車と同じ(画像:パブリックドメイン)。

 そして第一次大戦後は、この旋回砲塔を付けた車両を世界が真似するようになり、以後この形が一般的になります。2024年現在でも自動装てん装置の有無による乗組員の人数差や、動力がディーゼルエンジンかガスタービンエンジンかの差こそありますが、全ての戦車の基本的な形は「FT-17」が原型となっています。

【了】

【走れるの…!?】これが、登場初期の戦車たちです(写真)

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ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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