「A-10を退役させろ」ついに年貢の納め時? スーパー攻撃機も「現代戦では使えない」を示したロシアのライバル機

いまだ根強い人気を誇るアメリカ空軍の対地攻撃機A-10「サンダーボルトII」ですが、同機はもはや現代戦には通用しないとか。なぜなら、同じ用途で開発されたロシア攻撃機の損耗率が極めて高いことが理由になるそうです。

「ロシア版サンダーボルトII」Su-25

 近年、アメリカ空軍においてA-10「サンダーボルトII」の退役を進めようとする動きが注目を集めています。同機は、その独特なデザインと圧倒的な攻撃力で知られ、対テロ戦争においては多大な戦果を上げてきました。しかし、その一方で、現代戦での有用性に疑問が呈されているのも事実で、特に国家間戦争ではその生存性の低さが指摘されています。

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アメリカ空軍のA-10「サンダーボルトII」攻撃機(画像:アメリカ空軍)。

 A-10「サンダーボルトII」は、1970年代に開発され、主に地上部隊の近接航空支援(CAS)を目的とした対地攻撃機です。その堅牢な構造と30mm機関砲を始めとした強力な火力は、敵の装甲車両や地上部隊に対して非常に効果的です。

 これまでに何度も退役の話が持ち上がっては見送られ、そういったなかでイラクやアフガニスタンでの対テロ作戦では圧倒的な制圧力を示しました。このことが評価され、現役に留まってきた経緯があります。

 では、なぜ今、アメリカ空軍はA-10を退役させたがっているのでしょうか。主な理由は、冒頭に記したように現代戦ではA-10もあまり有用ではないと考えられるようになったからです。

 対テロ戦争においては、敵が優れた対空兵器/システムを持たないため、A-10はほぼ自由に作戦行動を実施することが可能でした。しかし、国家間戦争では、敵の防空システムが高度に発達しているため、A-10のような低速での作戦行動は非常に危険です。

 この点を明確に示しているのが、ロシアのSu-25「フロッグフット」の例です。

 Su-25は、A-10と同様に対地攻撃を主眼に置いたジェット機で、その設計思想も酷似しています。一方、2022年から現在も続くウクライナへの侵略戦争では、ロシア軍のSu-25がウクライナ軍の防空システムによって多大な損害を被っています。

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