「衝撃。デカすぎる」 ディズニーのクルーズ船にザワつきまくる日本の船業界 それは脅威か、希望か

どれだけデカいのか新造船 どこを母港に?

 同省港湾局産業港湾課は「クルーズ振興にとって良い話だと思っている。東京だけでなく関西圏などにもディズニーファンがいるため、地方でも見られるようになれば嬉しい」と話します。一方で同型船である「ディズニー・ウィッシュ」の船体規模から「長さ350m、水深10m近くの岸壁が必要で、全ての港につけられるわけではない。4000人の乗客を受け入れられるターミナルビルも必要だ」と指摘。

 加えて首都圏発着の短期航路が中心であることについて「ショートクルーズだとターミナルを頻繁に使うことになる。外国クルーズ船が毎日のように停泊しているため、それとの調整が必要になってくる」と話していました。

 ここで早くも“ラブコール”を示したのが、横浜市の港湾局です。「4000人の需要が生まれるチャンス」と意気込みます。

 横浜港は「大さん橋国際客船ターミナル」「大黒ふ頭客船ターミナル」「新港ふ頭客船ターミナル」の3か所でクルーズ船を受け入れており、最大で5隻の同時着岸に対応しています。2023年の年間寄港回数は国内1位となる171回を数えました。

Large 240715 disney 03

拡大画像

横浜港。手前は飛鳥II(画像:郵船クルーズ)。

「横浜港は小さい船から大きな船まで集まってきている。『飛鳥III』や『MITSUI OCEAN FUJI』などが加わる中、ディズニーの新造船がもし寄港していただければ嬉しい。クルーズ船を幅広く誘致することで、観光の促進につなげていきたい」(横浜市港湾局)。

 東京国際クルーズターミナルを抱える東京都港湾局も「テーマパークがそのまま船になっている。内容も反響の大きさもさすが」と述べ、「2023年は49隻が東京港に寄港した。晴海も含めた2バース体制を整え、クルーズ船の寄港回数をもっと増やしていきたい。今回の新造船はすごいインパクトがあり、これでクルーズ業界が盛り上がってくれると嬉しい」とコメントしています。

【了】

【エントランスからすげえ…】これが「ディズニークルーズ」の船内です(画像)

Writer: 深水千翔(海事ライター)

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。