「日本一混む路線」さらに悪化! 抜本対策は難しい? 昨年から16ポイントも混雑率アップ
ロングシート化が進行中。
「混雑率日本一」4年連続 日暮里・舎人ライナー
国土交通省 都市鉄道政策課が2024年8月2日、都市部の鉄道における路線・区間別の混雑率を公表。全国主要路線で最も高い混雑率を記録したのは、今回も東京都交通局の「日暮里・舎人ライナー」でした。
日暮里・舎人ライナーの混雑率日本一は4年連続です。赤土小学校前→西日暮里間の混雑率は171%で、前年の155%から16ポイント上昇しました。
コロナ前の2019年度は189%を記録するなど、以前から混雑は深刻化していましたが、コロナで多くの路線が混雑率を大きく下げた一方で、元々輸送力の小さい日暮里・舎人ライナーの下げ幅は比較的小さく、日本一になった経緯があります。
この路線は、ゴムタイヤの車両で高架橋を走る新交通システムのため、1両あたりの大きさは通常の鉄道車両より一回り小さく、5両固定の編成で走ります。
そのため、アンケートでも最も要望が多かった車両のロングシート化が進められており、2022年度から2024年度にかけてオールロングシートの330形12編成の導入が予定されています。これにより定員は1編成245人から262人へ17人増え、全編成の8割がロングシート車になる見込みです。
ただ、足立区西部は今後も人口増加が見込まれています。区民からは6両編成化などの要望も強くありますが、ロングシート化以上の対策は、車両基地や駅舎の拡張などの抜本的な工事を行わない限り難しいとされています。混雑は朝のラッシュだけで実際は赤字状態が続いていることもあり、具体化には至っていません。
足立区は2023年、日暮里・舎人ライナーについて、「朝夕の混雑緩和対策および昨年度からの新型車両更新が速やか、かつ確実に進むよう東京都へ引き続き要望する」とのスタンスを示しています。
【了】
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