「廃線」が超人気アトラクションに! 線路を“自力で走る”ガッタンゴーを体験 まるで「快速列車」気分!?
勾配をいく列車の気分になれる!
駅を過ぎて再びトンネルに入るのですが、このトンネルはカーブしているため先が真っ暗。自転車のオートライトでは少々心もとなく、ドキドキします。
トンネルを出て右側に巨大な神岡鉱業のプラントが見えてくると、ガッタンゴーの終点である旧神岡鉱山前駅に到着です。片道2.9kmはあっという間! もっと乗っていたいほどでした。
係員が車両の向きを入れ替える間、出発までしばしの休憩です。遠く見える神岡鉱業を眺めたり、旧駅舎で涼んだりしてめいめい過ごしたあと、復路のスタート時間となりました。
奥飛騨温泉口駅まで戻るルートは上り坂です。登れるかな、とちょっと不安になりましたが、アシストが強いのでちょうど良い負荷に。往路は興奮していろいろ見られなかった(笑)のですが、帰りはあれこれ設備を眺める余裕が出てきました。
それなりの勾配を持つ区間ですので、鉄道路線ならば「勾配標」があるはず、と考えて探したら、やはりありました。撮影できた勾配標は「下り」向きでしたが、その区間では9パーミルの下り勾配があったようです。このほか、朽ちた信号機も残っていました。
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往復に要した時間は約45分。暑かったですが、とても心地よい体験でした。ズバリ、めちゃ楽しかったです。鉄道路線を自力で走るのが、こんなに嬉しいものだったとは!
ガッタンゴーの魅力は、家族や友人でワイワイ楽しめることだと思います。そして鉄道ファンにもオススメです。気分はまさに神岡線を走っていたKM-100形「おくひだ号」です!
なお車両にはペットボトルホルダーがありますので、ペットボトルは必ず一人1本持って乗ること、スマホは落とすと戻ってこないので、ネックストラップなどで落下防止対策を行うとよいでしょう。
【了】
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれの自動車・鉄道系イラストレーター/ライター。雑誌、WEB媒体で連載を多く持つ。コピックマーカーで描くアナログイラストを得意とする。クルマは商用車や実用車、鉄道ではナローゲージや貨物、通勤電車、路面電車、地方私鉄などを好む。
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