“デヴィ夫人の家”=軍事博物館に圧巻! 旧日本軍機から大統領専用機までズラリ 夫人の痕跡は?
館内はさらに圧巻!
屋外の最も巨大な展示機体は、大統領専用機として使われたという「ダグラスDC-3」があり、こちらも迫力満点です。また車両では、元祖ジープのひとつであるウィリスジープの姿もありました。
館内の展示の目玉は、重火器でしょう。もちろん、旧式のものばかりですが、拳銃やマシンガン、ライフルなどが豊富に飾られています。個人的には、銃身を冷却水で冷やすことで連続射撃を可能とした水冷式重機関銃に見入ってしまいました。ただ、説明はどれも非常にシンプルなので、銃器に詳しくないと盛り上がれないかもしれません。
こうした兵器とともに、当時のシーンを再現した多くのジオラマやマネキンが展示されているのですが、失礼ながら、ちょっと地味な印象。さらに軍服や勲章などの貴重な軍の歴史的資料が飾られたエリアには、空調が効いていたものの、ジオラマエリアは、空調が止まった状態で、明かりも薄暗く、音声案内と思われる機械も電源が入っていませんでした。平日の午後でしたが、ほぼ貸切状態だったため、土日以外は、あまり来場者がいないのかもしれません。警備や職員も少なく、のんびり見学はできる雰囲気は良かったのですが……。
館内には3か所ほどのカフェがあり、見学中の休憩も可能。お土産物エリアはないものの、冷えたドリンクを売る人もいたので、飲み物の入手には困りません。ただトイレは、水洗式であるもののアナログなので、手桶に水を汲み流す必要がありました。
展示の更新は、あまり行われていないようで、なかにはガラスが割れている車両や機体など、メンテナンスが良くないもののありました。そのため、歴史資料館というよりは、軍事ファン向けの通な施設という印象が残りました。
なお、施設内も住居だった頃を感じさせるものは少なく、デヴィ夫人の痕跡も皆無です。それでもデヴィ夫人の旧邸を訪ねたという土産話だけでなく、乗りもの好きとして、軍用機や軍用車両の見学だけで大いに盛り上がれました。入場料も手頃なので、ジャガルタを尋ねた際は訪ねてみてもよいのではないでしょうか。
【了】
Writer: 大音安弘(自動車ライター)
1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。
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