「真夏でも旧車に乗りたい!」着るクーラーは灼熱地獄を一変させるか? 猛暑日に確かめてみた

実際に水冷服を着て旧車を運転してみた

 では、気温36度の猛暑日の中、水冷服を着た状態で愛車のアルファロメオに乗ってみたらどうでしょうか。運転席に座ってまず違和感を覚えたのはチャージボトルが入ることで生じる背中の出っ張りです。

 たとえるなら、荷物の少ないリュックサックを背負った状態で座席に座るようなものなので、いつものシートポジションのままだと、どうしても前屈みの姿勢になってしまいます。バックレストを少し倒せば問題ないのかもしれませんが、筆者の「1300GTジュニア」は運転席のバックレストの調整ダイヤルが壊れているので、少々窮屈な姿勢のまま運転することになりました。

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筆者が所有する1967年型アルファロメオ「1300GTジュニア」。この時代のアルファロメオは旧車にありがちな夏場のオーバーヒートとは無縁だが、クーラーを備えていないため、真夏に乗るにはなかなか辛い(山崎 龍撮影)。

 水冷ベストを装着し、窓を全開にした状態で1時間ほどドライブしてみましたが、運転姿勢が窮屈なのを除けば、暑さによる不快感はかなり抑えられました。しかし、走行中は風が入ってくることによる相乗効果で暑さによる不快さは抑えられるものの、信号待ちで停車すると、ベストを着ていない部分は当たり前ですがやはり暑く、エアコンを完全に代替できるわけではありません。

 とはいえ、水冷ベストを着ていない状況よりははるかにマシ。水冷服があるからといって、真夏の日中にエアコンのないクルマで積極的に出かけようとまではならないものの、どうしても乗らなければならないシチュエーションでは積極的に活用できるかも、とは思いました。

【了】

【小さなリュックサックや!】中年男性が水冷服「アイスマンPRO-X」つけてみた(写真で見る)

Writer: 山崎 龍(乗り物系ライター)

自動車やクルマを中心にした乗り物系ライター。愛車は1967年型アルファロメオ1300GTジュニア、2010年型フィアット500PINK!、カワサキZX-9R、ヤマハ・グランドマジェスティ250、スズキGN125H、ホンダ・スーパーカブ110「天気の子」。著書は「萌えだらけの車選び」「最強! 連合艦隊オールスターズ」「『世界の銃』完全読本」ほか

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