「真夏でも旧車に乗りたい!」着るクーラーは灼熱地獄を一変させるか? 猛暑日に確かめてみた

効果は2~3時間 画期的な水冷服の仕組み

「アイスマンPRO-X」に限らず水冷服の仕組みはおおむねどの製品も同じで、ベストの背部に凍らせたチャージボトルをセットしたら、そこに水を注ぎ入れ、専用バッテリーのスイッチをON。通電してポンプが駆動すると、ベストに仕込んだ樹脂製チューブの中を冷水が循環し、チューブが接した部分から身体を冷やすというものです。

 電動ファンにより服と身体の間に風を循環させて涼しくする空冷服とは異なり、ハーネスなどを着用しても冷却効果が損なわることはありません。加えて、電動ファンなどないため、振動や騒音などが発生しないことも水冷服のメリットになります。

 冷却効果はチャージボトルのサイズや製品の種類、外気温によっても違いがあるのでしょうが、筆者が購入した「アイスマンPRO-X」の場合は、セットに備わる標準のチャージボトル5.0(容量約1リットル)を使用して2~3時間程度。裏技として保冷剤を併用した場合は、30分程度効果を延長させることも可能です。バッテリーは満充電しておけば連続モードで12時間使用できるので、これについては保ち時間を気にする必要はないでしょう。

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筆者が購入した山真製鋸の「アイスマンPRO-X」。冷却持続時間は少なくなるが、クルマを運転する場合はオプションで用意される薄型のチャージボトル3.0(容量約600ml)を使用したほうが良いかもしれない(山崎 龍撮影)。

 実際に水冷服を使った筆者の第一声は、「涼しい」ではなく「冷たい」というもの。凍らせたチャージボトルが背中に当たるので、そこでまず清涼感を感じますし、樹脂製チューブが仕込まれた脇の下や胸部も冷たくて気持ち良さ抜群です。

 ただし、弱点としては、チューブの中を冷却水が通るので結露が生じることでしょう。服がびしょびしょに濡れるというほどではありませんが、チューブの通り道が湿っぽくなることは避けられません。あとは水や氷を含めると重量は2kgほどになりますので、人によっては身につけた際に重さを感じる可能性もあります。

【小さなリュックサックや!】中年男性が水冷服「アイスマンPRO-X」つけてみた(写真で見る)

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