「世界で最も醜い飛行機」はなぜ誕生? “ポンコツ機”魔改造→まるで「金属風船」な見た目に

一部の人から「世界でもっとも醜い飛行機」とも称された、ある意味有名な輸送機「グッピー」。実は誕生するまでに、さまざまな紆余曲折を経ています。その経緯はどのようなものだったのでしょうか。

実は初期タイプと作り方が違った?

 タービンエンジン付きの「グッピー」となった最初の機体はYC-97をベースにしたもので、当時ターボプロップエンジンとしては最強力だった7100馬力のプラット・アンド・ホイットニー製のT34-P7エンジンを4基搭載しました。この機体は1965年に初飛行しNASAとの契約のもとで運航され、1979年NASAが購入しています。これはNASAが所有した最初の「グッピー」となりました。ちなみに、この機体は2024年現在、アリゾナ州のピマ航空宇宙博物館で保存されています。

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パン・アメリカン航空のボーイング377(画像:サンディエゴ航空宇宙博物館)。

 これ以降の「グッピー」は主翼と尾翼はオリジナルの機体から流用しているものの、胴体は新しく作られるという製造方法に変わります。エンジンは「アリソン501」で、軍用バージョンだとT56という型式です。T56はC-130「ハーキュリーズ」輸送機やP-3「オライオン」対潜哨戒機などにも使われていて大量に製造されているため、部品の調達でも安心でしょう。このエンジンの選択はとても合理的といえます。

 なお、最初に作られた「プレグネント・グッピー」は1979年に解体されてしまいますが、その胴体後部は「スーパー・グッピー」の4号機に使用され、エアバス社に納入されました。これが最後に製造された「グッピー」の機体です。

 なお、「グッピー」は2024年現在もNASAで現役運用されており、このユニークな輸送機の歴史はまだ続きそうです。この機体を見る機会があれば、その生い立ちを思い出してみるのもよいのではないでしょうか。

【了】

【写真】え?クセ強…これが「世界一醜い飛行機」全貌です

Writer:

航空評論家、各国の航空行政、航空機研究が専門。日本オーナーパイロット協会(AOPA-JAPAN)元理事

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