JAL発革新的LCC「ZIPAIR」今後どう路線展開? 「米本土へのコスパ最強移動手段」に新展開、社長が語る野望とは
西田社長「まだ具体的には言えないけど」…でも出てきた野望
西田社長は「ヒューストン線は偏西風の影響などがあるものの、往路12時間、復路14時間、成田を出発して戻ってくるまで28時間を要します。これまで最も長いロサンゼルス線であっても、成田出発後24時間以内に帰ってこれましたので、ヒューストン線はこの(24時間の)殻を突破する路線です」とし、「(ヒューストン線で)次のステップのオペレーションが確立できれば、北米の東海岸、さらに南部のさらに先にまで、ZIPAIRの可能性が広がります」と話します。
では今後ZIPAIRの就航が考えうるアメリカの都市は、どのようなところがあるのでしょうか。
西田社長は「現時点でここにしますと申し上げられる路線はありません」としながら、「いつかは東海岸最大の大都市であるニューヨークに!という野望は持っています」と話します。一方で、南部路線は「ヒューストンからもう少し行った先にフロリダ半島があって、そこに魅力的な都市や空港がたくさんありますので、そういったところも視野にいれていければなと考えています」とコメントしています。
一方で西田社長によると、現在ソウル、バンコクなど4都市に就航しているアジア路線についても、変化が見られそうです。
「ヒューストン線は行って戻ってくるまで24時間を超えるということは、1機では運用できず、2機を使うことになります。とはいえ2機をヒューストン線だけ(に投入する)かというと、そうではなく(ヒューストン線の運航により)空いているところを担う路線も必要です。今回はシンガポール線などをセットに(機材繰りを)し、運航を完結させようと考えています」
「つまり、遠いところにいけばいくほど、その飛行機が使われていない時間を埋める路線を設定して行く必要があり、また、そうしていきたいと思っています。そのため、今後東南アジア路線も、新路線の開拓や増便を見ていきたいと考えています。日本を中心に北米、東南アジアをバランスよく(路線ネットワークを)張っていくというのは、今後も続くでしょう」(西田社長)
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Writer: 松 稔生(航空ライター)
国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。
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