スーパーカブが足元にも及ばない!? 誕生78年「世界でいちばん有名なスクーター」なぜそんなにウケたのか
古き良き時代が終わりを迎えたのは?
ベスパはまず、ヨーロッパ各国で注目を集めます。発売から数年後のドイツ、イギリス、フランスでのライセンス生産を皮切りに、世界各国に輸出またはライセンス生産の体制が確立され、一時期は114か国にも及びました(現在は83か国)。
ある意味で「日本のスーパーカブ以上に、世界中の人々に知られたバイク」であり、発売から10年となる1956年には100万台を突破。さらに1965年には350万台の累計販売数を突破しました。
また、高まる支持に伴って誕生当初よりラインナップも増え、「時速100km」を実現する4速シフトのスポーツモデルや、逆に学生でも気軽に乗れる小型モデルの「ベスピーノ」なども登場。さらに1972年以降は、電子点火式を装備したモデルも登場し、1980年のパリ・ダカールラリーでは完走を果たしました。
「ベスパ」の名はスズメバチに由来します。2ストロークエンジン特有の「パンパンパン」というベスパのエンジン音が、イタリア人にとってはスズメバチの鳴き声に似ているとしてこの名になったわけですが、1990年代以降、世界中で高まる排気ガス規制に適合させるかのごとく、誕生から50年目の1996年にはCVTトランスミッションの4サイクルエンジンモデルを発売し、大幅なリニューアルを図ることとなりました。
以降、旧来式のベスパは少しずつ生産台数が減っていき、ギア付き2サイクルモデルは、2016年まで生産されたPXを最後に、以降は完全になくなりました。
今のモデルもやっぱりベスパらしさ
ただし、ベスパのスクーターとしての意匠と、スチールモノコックボディ、前輪の片持ちサスペンションなどの伝統的な構造は今日のモデルにも踏襲されています。誕生から78年が経過した今もベスパは、やはり現行スクーターの中でも特別な意味を持ち続ける乗りものとして知られています。
イタリア本国では2018年に電動式モデルも登場するなど、さらなる未来へと進むベスパですが、その一方で個体数が年々減る旧式ベスパのプレミアム価値も高まり、世界各国で旧式ベスパのオーナーズクラブなどが熱心に活動をしているのも特徴です。
あと2年で80歳を迎えるベスパ。これだけ長きに渡って愛され続けるバイクは、世界中のあらゆる二輪車の中でも「特別な存在」だと言って良いと思います。
【了】
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。
ベスパもスーパーカブもどっちも所有している者です。
考察が雑すぎて、もやっとします。どういった点でスーパーカブがベスパの足元にも及ばないのでしょうか?
発売から10年となる1956年には100万台を突破。さらに1965年には350万台の累計販売数を突破、、、とありますが、スーパーカブは発売から10年で500万台を突破してますし、2017年時点で延べ160ヵ国以上で販売され乗り物の1シリーズとして世界最多の生産台数および販売台数を記録されてます。
どの意味でスーパーカブ以上なの?どう足元にも及ばないの?
ただのファンブログなら、印象で語っていいでしょうが、プロの記事ならちゃんとファクトとなる数字と根拠を示してほしいなと思いました。