誰が高速道路を「逆走」しちゃうの? 矢印読めないの? 事故件数“危険レベル” 対策どうなってるのか
高速道路の「逆走」によって痛ましい事故が起きたNEXCO東日本管内。にわかに信じがたい逆走事案は、どのような人が起こしているのでしょうか。発生状況とさらなる対策が見えてきました。
今年の「逆走事故件数」は、もう赤点滅レベル
NEXCO東日本は2024年10月30日、由木文彦社長の定例会見を開催。管内における「逆走」事案の状況と対策について紹介しました。
同社管内では8月15日、栃木県内の東北道では逆走車との正面衝突事故が発生し、正しい方向を走っていた乗用車に乗っていた4人が死傷。両親は死亡し、幼い子ども2人が重症という痛ましい事故が記憶に新しいところです。その翌日にも同じ栃木県内で、逆走乗用車とバイクの衝突事故が発生しています。
管内における2024年の逆走事故発生件数は、9月末の段階で9件と、すでに前年1年間の件数を上回っているといいます。死者3人は2015年以降で最も高い値です。逆走車が周囲の車両を巻き込む重大事故を引き起こしています。
同社はこれまで、テレビCMも含めた「無くそう 逆走」キャンペーンキャンペーンを展開するほか、道路上の様々な逆走対策を講じてきましたが、依然として無くなりません。対策は新たな局面を迎えつつあるようです。
今回、北海道の銭函ICで起きた逆走事案が写真付きで紹介されました。そこではICの合流部や本線に、路面に進行方向を示す大きな矢印がいくつもペイントされているほか、合流部の根本はポールで塞がれ、逆走方向を示す看板まで立てられています。
にも関わらず、合流部で直角に曲がり、本線を逆走していく軽自動車の姿が写されていました。このドライバーは80歳男性で、矢印や看板を認知できなかったそうです。認知症と考えられます。
こうした逆走事故当事者の55%は65歳以上の高齢者、うち45%が75歳以上だそうです。
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