木造の自衛艦が炎上・沈没!?「なぜ鉄で造らないんですか?」鋼製船体じゃ逆に危ないワケ

海上自衛隊の掃海艇「うくしま」が2024年11月10日に出火し、翌11日未明に沈没しました。同艇は自衛艦としては珍しく木造だったとのこと。なぜ今の時代に燃えやすい木を使うのでしょうか。あえて鉄を使わない理由がありました。

FRPも火に強いワケじゃない

 海上自衛隊によると、FRP製の掃海艇の場合、その寿命は約30年になるそうで、木造艇と比べてLCC(ライフサイクルコスト)を下げることも可能と説明しています。また技術進歩の結果、木造艇以上の強度を持たせることが可能なため、同じ排水量であれば全体を大きくすることもできるようです。

 ただ、難燃性という観点では船舶業界の専門家いわく、FRP艇も木造艇とそう大差ないという回答でした。

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木造で2024年11月現在、船歴21年のベテラン艇であった「うくしま」(画像:海上自衛隊)。

 実際、2019年3月に東京都足立区で起きた屋形船の火災事故について、国の運輸安全委員会が発表した最終報告書によると、着火点は通常の木材(約450度)と比べてFRP(約490度)の方が高いものの、いったん火が着くと船体を構成するポリエステル樹脂などから可燃性ガスの発生が連続し、燃焼が継続する特徴があると結論付けています。

 そのため、防火の徹底、早期発見、初期消火の必須は素材にかかわらず重要とのことでした。

 ただ、FRPは進化しており、難燃性の高いものも登場しているそうなので、ひょっとしたら将来のFRP製掃海艇は、より耐火性に優れた船になっているかもしれません。

 現用掃海艇で3番目に古かった「うくしま」。海上自衛隊は事故調査委員会を設置し、詳しい原因を調べるとしています

【了】

【写真】海上自衛隊が保有 これが世界最大級の木造艦です(写真)

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