「踊り子キラー」になる日も近い? 「空飛ぶ船」こと高速ジェット船がめちゃくちゃ速かった! 船内まで飛行機っぽさ満載!?
熱海港へは国内最新のジェットフォイル
大島で熱海行きの船を待っていたところ、東海汽船から筆者のスマートフォンに電話があり、「東京行きに1席だけキャンセルが出ましたが、乗船されますか。される場合は、手数料なしで熱海行きの予約から変更できます」とのこと。きめ細かなサービスに感心しました。
しかしながら下田に用事があったので、大島を15時30分に出る熱海行きに乗船することにしました。
当日の熱海行きは2020年に投入された、国内最新のジェットフォイル「セブンアイランド結」でした。デザイナー・野老朝雄氏が外観デザインを手がけ、紺の船体に白で描かれた、丸に「結」のエンブレムがオシャレです。
総トン数は176トン。ジェットフォイルで初めてバリアフリーに配慮しており、2階に車いす対応トイレを備えます。また車いすが回転できるスペースを設けたり、船内階段に昇降用チェアーを備えたりしています。それ以外の部分は、朝に乗船した「大漁」とほぼ変わりませんが、車いす対応席には壁面コンセントが備わっていました。
「結」は15時30分、大島の元町港を出港。乗船率は40%ほどでした。こちらもシートベルトの確認がありました。出航後でもネットが使えるのは、東京からの航路と同じでしたので、アプリを使って速度を測ってみました。
38ノット(約70km/h)程度と、やや控えめの速度。船内放送で「大型海洋生物の生息海域なので速度を抑えます」との案内が流れ納得しました。付近にはジンベエザメやクジラが生息するようで、生態系への配慮が感じられます。しばらくして「大型海洋生物の生息海域を越えたので速度を上げます」との案内がありスピードアップ。アプリによると、最高44.6ノット(約83km/h)でした。
熱海港到着前になると、常連と思しき乗客が下船口に行列を作っていました。時刻は16時15分。熱海港には熱海駅行きの連絡バスが待機し、乗客の大半が乗り込んでいきました。
【了】
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
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