傑作アニメが大いに影響「超絶オシャレなキッチンカー」の代名詞的存在とは? 所有者“ならでは”の苦労も
シトロエン「Hタイプ」その使い勝手は?
こうして『クリィミーマミ』の放送時期には、正規輸入されていなかったシトロエン「Hタイプ」ですが、その愛らしく外車然とした外観ゆえにアニメやマンガ、映画などで多用されるようになっていきました。
とはいえ、「Hタイプ」はキッチンカーとしての使い勝手はどうなのでしょうか。そこで、その中のひとつである東京都町田市の『Caffe la Macchina(カフェ・ラ・マッキナ)』を営む草薙紀明さんに話を伺ってみました。
草薙さんにまず『クリィミーマミ』のことを知っているか聞いてみると、「子供の頃に『クリィミーマミ』を見た記憶があります。2011年にクレープ店を始めたときに『クレープ店と言えばこのクルマ』というイメージを持つお客様が多いことから「Hタイプ」で開業しました」との答え。
そこで、肝心のシトロエン「Hタイプ」の使い勝手について質問したところ「デザインに一目惚れしてこのクルマを手に入れたのですが、普段走らせるには左ハンドル&3速MTで視界も狭く、ステアリングも重いうえ、古いクルマなのでスピードが出ないこともあって運転は疲れます。ただ、荷室が広いので営業するのに重宝しています」とのことでした。
なお、一説によると、昨今の日本国内におけるキッチンカーの隆盛に伴い、並行輸入された中古の「Hタイプ」は増えているとか。こういう動きを見ても『クリィミーマミ』が作り上げたイメージは偉大だったと言えるのかもしれません。
ちなみに、「Hタイプ」とともに日本にクレープを普及させた『クリィミーマミ』は、2023年に放送40周年という節目を迎えました。現在、マルイシティ横浜では「魔法の天使クリィミーマミ 40周年記念展」を開催中です(11月17日まで)。興味のある方はこの機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。
【了】
Writer: 山崎 龍(乗り物系ライター)
自動車やクルマを中心にした乗り物系ライター。愛車は1967年型アルファロメオ1300GTジュニア、2010年型フィアット500PINK!、カワサキZX-9R、ヤマハ・グランドマジェスティ250、スズキGN125H、ホンダ・スーパーカブ110「天気の子」。著書は「萌えだらけの車選び」「最強! 連合艦隊オールスターズ」「『世界の銃』完全読本」ほか
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