高速道路で「なんか急に詰まり出した……」 実は前では“ノロノロ通せんぼ!”道路会社があえて行うワケ
高速道路を利用していると、パトロールカーがノロノロ運転をして後続の車両のスピードを抑制するときがあります。もちろんこれは意地悪というわけではありません。
わざわざスピードを一定にすることに大きな意味
高速道路を運転していると、事故でもないのに、流れが急にゆっくりになるときがあります。それはもしかすると交通規制の一種、もっといえば「動く交通規制」に遭遇しているかもしれません。実は道路会社のパトロールカーが、車線をふさぐように横並びでノロノロ走ることがあります。いわばカーレースのセーフティーカーの様に、後続車両のスピードをコントロールするのです。これはもちろん、パトロールカーが意地悪をしているというわけでなく、「先頭固定」という交通規制を行っているのです。
NEXCO中日本 東京支社は2024年11月19日、公式Xにて、実際の先頭固定による交通規制の動画と、その規制が必要な理由を公開しています。
先頭固定は、全車線に渡る短時間の作業や本線を横断する作業を安全に行うため、複数台のパトロールカーが横一列に並んで行う交通規制になります。これにより、意図的に一般車両の通行のない時間帯を作り出し、本線を横断する必要のある作業を安全に行うことができます。
こうした規制は、通行止めや車線規制をするほどではない、短時間の作業をしたい場合に使われます。
冬場の除雪作業などの際にも使われることがあるほか、トンネル内部の“つらら落とし”作業なども、大規模な交通規制ではなく先頭固定が使れることがあります。
この際、警察の協力で先頭固定に白黒のパトカーがつくこともあります。さらに、規制箇所付近のICやSA、PAから本線への入り口を一時的に封鎖する場合も。実施にあたっては、緻密な計算のもとで作業にかかる時間や規制の出発地点、走行速度の設定などを割り出し、慎重に計画を立案しているようです。
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