電車なのにオープンカー!? 斬新車内の「お祭り電車」は景色が近未来 お好み焼きも飛んでるぞ!

JR西日本が、大阪・関西万博に合わせて投入する323系電車の特別仕様車「JR WEST Parade Train」を報道公開しました。

1編成目は14日から営業運転

 報道公開は停車中の車両で行われたため、車窓とLEDパネルの映像は別物でしたが、走行すると実際の車窓とLEDパネルの映像がシームレスにつながり、オープンカーに乗っているような雰囲気を味わえるとのことです。

 また、駅に停車中は、外部映像からアイドリング映像に切り替わり、駅で待っている乗客のプライバシーにも配慮しています。新大阪駅から大阪駅を過ぎるまでのトンネル区間を走行する際には、1970年の大阪万博から2025年の大阪・関西万博までの歩みをたどるコンテンツが放映されるそうです。

 車内へのLEDパネル設置には、車両の揺れや電気的なノイズ、乗客の安全など、乗り越えるべき技術的なハードルが多くありました。LEDパネルは、車両上部のカーブに沿うよう、曲がるパネルを使用。さらに万一の落下に備えて、強化ガラスのカバーを付けるなどして安全性も確保しました。

 扉の両脇には映像投影用の機器を設置し、網棚も映像が見やすいように撤去されるなど、一般の323系とは少し異なる点もあります。

「JR WEST Parade Train」は大阪環状線、JRゆめ咲線(桜島線)を中心に、万博が開幕した後は新大阪駅と桜島駅を結ぶ直通臨時列車として運行します。ただし、ラッピングや車内特別演出が楽しめるのは桜島駅方面の先頭1両のみで、2両目以降は通常仕様の323系です。

 投入されるのは2編成で、今回公開された1編成目は12月14日に大阪環状線やJRゆめ咲線で営業運転を開始する予定。残りの1編成はその後に改造工事に着手し、2025年2月頃に営業運転を開始する予定です。

 万博後にこの編成をどう運用していくかは未定ですが、JR西日本は「今回の車内演出は実証実験の意味も込められており、運用の効果やコストを考えて検討したい」としています。

【了】

【景色が近未来】これが斬新すぎる「JR WEST Parade Train」の車内です(写真)

Writer:

大人になってから急に鉄道が好きになったフリーライター。地元・京都中心に、時間ができればあちこち乗り&撮りに行きます。駅で行き交う列車や人を眺めているだけで元気が出てくる。ローカル路線、海が見える路線・駅、駅カフェが好き。

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