元「私設空軍」持ち!? トランプ新政権の要人 米軍相手に戦闘機飛ばす驚愕の異次元マニアだった
個人で東西の傑作戦闘機を複数所有
「ドラケン・インターナショナル」の経営から離れたあと、アイザックマン氏のビジネスは本業のカード決算会社のみとなります。
しかし、プライベートとして空の世界を楽しむことは欠かさず、2020年にはロシア製戦闘機のMiG-29UB「ファルクラム」を自家用機として購入。この機体は元々マイクロソフトの創設者であるポール・アレン氏の財団が所有していたもので、アイザックマン氏は仕事の息抜きで週末に自分で飛ばして楽しんでいたとか。なお、今年(2024年)には北米のエアショーで、一般客を前に展示飛行も実施しています。
また、最近は新たな戦闘機として、イギリスとドイツが共同開発した「トーネード」戦闘機も購入しており、再飛行できるよう修復作業を目下進めているそうです。これが実現すれば、世界で唯一の自家用「トーネード」になります。
個人でジェット戦闘機まで飛ばすようになったアイザックマン氏は、その興味の対象を空からさらに上の宇宙に向けるようになります。
2021年9月16日にはスペースXと組んで「インスピレーション4」という有人宇宙飛行を行います。これは民間人のみで実施された初の宇宙飛行で、アイザックマン氏は4名のクルーの司令官という超重要ポジションで参加。その後、今年(2024年)9月には「ポラリス・プログラム」で、冒頭に紹介した民間人初の宇宙遊泳も達成しています。
アイザックマン氏の空や宇宙への関わりは、自身が実際に行うことを前提としており、それが彼のユニークな経歴につながっているともいえるでしょう。
来年から始まるトランプ政権において、アイザックマン氏がNASA長官としてどのように活躍するかはわからないものの、明らかに歴代の長官とは異なる経歴を持っていることは間違いありません。ゆえに今回の人選によるNASAの動向には、アメリカ国内でも大きな注目が集まっている模様です。
【了】
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info
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