まちがいだらけの「連節バス」?

多くの乗客を乗せて走るバス。路線環境に合わせて大小のバスが活躍しています。今回は、1台ではさばききれないほど乗客が多い路線で活躍するバスの名称について、意外な事実が判明しました。

バスは「連節」で鉄道は「連接」

 ここで「連節」と「連接」の、そもそもの違いを調べてみました。

 「連節バス」は日本工業規格(JIS)の「JISD0101 自動車の種類に関する用語」において、「二つの堅ろうな部分(客室)で構成され、関節継手で連結されているバス」と定められており、車両の連結及び切り離しは作業設備のある場所だけで行う、いわゆる「永久連結」と呼ばれる連結方法になっています。トレーラーなどとは違い点検や修理時以外は切り離さないことから、「けん引二種免許」を持たなくても1両の車両として、大型二種免許で運転することができます。

 対し「連接」という言葉は、日本工業規格(JIS)において自動車ではなく鉄道で使われており、「JISE4001 鉄道車両-用語」に「『連接車』:隣接する車体間を、台車又は自在に動く継手によって結合した永久連結車両」といった形で用いられています。日本の鉄道車両は1車体を2台車で支える構造が一般的ですが、車体と車体のあいだに台車を置き、それによって2車体を連結する「連接車」というのも存在。小田急の特急「ロマンスカー」が連接車として有名です。

 バスと鉄道。ライバルといえばそうですが、実は結構、「バス」と「鉄道」の兼業ファンは多かったりします。そうしたなかで混同して用いられてきた結果、「連接バス」という言葉が広がってしまったのかもしれません。

 路線バス業界は現在、人手不足が続いています。また今後の日本は、人口減少社会が想定されています。そうした状況のなか、限られた人数の運転士で十分な輸送力を確保するために、連節バスのさらなる活用を期待したいところです。

※初出時に、「連節」とすべきところを「連接」、「連接」とすべきところを「連節」と表記する誤りがありました。修正してお詫び申し上げます。

【了】

Writer:

幼少期にバスの方向幕へ興味を持ってから、バス部品収集、乗りバス、撮りバスなどに明け暮れる。鉄道模型収集や、鉄道・バス車両の第二の車生めぐりを絡めた旧道探索も趣味。鉄道模型雑誌の編集部でバス企画の編集を経験して以降、記事執筆やバス貸切企画、座談会などを通してバス趣味の楽しさを共有する活動を行っている。

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コメント

2件のコメント

  1. 最後の訂正オチが面白かった

  2. いくら「けん引免許不要」とはいえ、けん引車最大の難点である「バック時の逆ハンドル」の理屈を理解し体で覚えなければならない。

    まして、後部車両にエンジンが付いてるから一般のバスと運転感覚が全く違うらしい。

    連節バスはドライバー泣かせだな・・・

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