右側通行にする意味とは 日本最長、首都高山手トンネルの安全対策
2015年3月7日(土)、首都高中央環状線の山手トンネルが全通します。道路トンネルとしては、関越自動車道の関越トンネルを抜き、日本最長記録を大幅に更新。それに伴い管制施設が8年振りに一新され、安全対策も強化されています。
実は右側通行の品川線
品川線の非常口は、新宿線の最大350mより狭い最大250m間隔での設置。一部の非常口が上り線と下り線で連結されており、上り線で火災が発生しても下り線側に避難できる構造です。
また実は、品川線は上り線と下り線が左右逆の配置になっています。通常、日本の道路は左側通行のため反対車線は必ず右側にありますが、品川線は左側なのです。
これにはふたつのメリットがあり、そのひとつは地上からの合流利便性と安全性の確保。首都高では追い越し車線側での合流地点がいくつか存在しますが、上下線を逆にすると合流地点を走行車線側に設計できるのです。またこれによって追い越し車線側に比べ合流がよりスムーズになり、事故率の低下にもつながることは容易に予想できます。
左右逆にするふたつめのメリットは、先述した上下線を連絡する非常口を、走行車線側同士で結べるようになることです。
また日本一という長さゆえ、トンネル内の環境整備、つまり換気や温度対策も重要となります。品川線では大型の換気場を4カ所設けたほか、トンネル上部のジェットファンで適時換気。またトンネル内の温度湿度が一定域を超えた場合は、ミスト噴霧を行いトンネル内の環境を最適化します。ちなみに大型の換気場は、非常口から避難した場合の地上出口も兼ねています。
最長のトンネルだけに安全対策も万全な首都高の中央環状・品川線の開通は3月7日(土)16時です。
【了】
右から合流をしないのは素晴らしいと思います。「首都高には追い越し車線は有りません、故に右から合流も問題有りません」みたいなのを読んだことがあるけど、走ってる人は右側は飛ばしていいと思ってるようだし、右ハンドルなんだから、合流は左からが理にかなっていると思う。
上下線とか内回り外回りって書かれると意味がわからんよ。用語はどちらかに統一してくれないかな?