激化する成田戦線 LCC戦国時代、その未来は

3月29日からピーチ・アビエーションは成田~新千歳の定期路線を就航。関西、那覇に次ぎ、成田を第3の拠点にします。成田を舞台に、激しさを増すLCCの争い。そこにはどんな背景があり、また今後どこへ向かっていくのでしょうか。

拠点を増やすピーチの狙い

 2015年3月29日(日)から、ピーチ・アビエーション(以下ピーチ)が成田~新千歳線に1日1往復で就航。これにより同路線は国内LCC、3社全てが就航する激戦区になります。

 対するバニラエアは同日から成田~新千歳線を1日5往復(従来は1日3往復)に増便し、利便性を向上。ジェットスターは週末7往復を運航しており(月~木の平日は6往復)、3社合計13往復が飛ぶことになるのです。乗客にとっては選択肢が増え、総じてLCCの利用者が増加することは間違いないでしょう。

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関西空港を始まりに、拠点を増やしているピーチ(2013年7月、坪田敦史撮影)。

 ピーチは2013年10月に関西~成田線の運航を開始し、成田空港へ乗り込んできました。当初は関西発のピーチ便に乗り継ぐ関東発着の乗客を取り込む目的もありましたが、今回は「成田~新千歳」と「成田~福岡」を同時に新規就航させ、関西、那覇に次ぎ成田を拠点化します。首都圏の新たな利用者の獲得に、本気を出してきたといえるでしょう。

 ここでいう「拠点空港」というのは、運航機材(エアバスA320型機)を夜間駐機させ、そこから日々の路線運航を展開する方式です。

 通常LCCは機材や乗員のステイ費用を抑えるため、早朝に拠点空港を出発し、最終便で拠点空港に戻るパターンが取られます。しかし、ピーチは保有機材が14機にまで増え(2015年3月時点)、全機材を関西空港に定置させるのには限界があり、計画的に機材を別の空港にオーバーナイトさせる必要が生じてきました。

 乗員も拠点空港をベースに採用、配置すれば、ステイ費用は最低限ですみます。また拠点空港から朝イチに便を飛ばし、最終便の到着も遅い時刻に設定できるため、特にビジネスユーザーにとっては利便性が向上します。

 ピーチは今後さらに機材を増強する計画で、2017年には仙台も拠点化すると発表しました。

 さて、いまピーチが勢力を拡大する理由は、もうひとつありそうです。再生するエアアジア・ジャパンの就航よりも前に主要路線での運航を開始し、国内LCCとしての人気を不動のものとする狙いです。

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