席数4割減も 新幹線で揺れる北陸の空

北陸新幹線の金沢延伸開業に伴い、航空便に大きな影響が出ています。今後、厳しい選択に迫られるかもしれません。

北陸新幹線開業で総座席数が約4割も減少

 首都圏から北陸地方へのルートは、山岳地帯を越えなければいけません。そのため直線距離ではそれほど遠くないのですが、長年、陸路での移動は不便を強いられてきました。いまでこそ高速道路が開通し、特急の乗り継ぎも良くなり、移動時間は相当短縮されていますが、時間を有効活用したいビジネスマンにとって、飛行機が最もスピーディな移動方法でした。

 2014年度の全国空港乗降客数(国内線)において、小松空港は全国17位で年間210万人、富山空港は30位で年間87万人が利用しています。

 しかし北陸新幹線が2015年3月14日に開業すると、首都圏からの航空需要は減少すると予測されています。そのため航空会社は運賃を値下げするなどして、新幹線に対抗せざるを得ない状況です。

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全日空のボーイング767(写真)は270席あるが、ボーイング737は約170席になる(坪田敦史撮影)。

 現在、全日空の羽田~富山線(所要1時間)は片道6便運航されており、4月以降のスケジュールでも変更はありません。しかし、これまでの運航機材は中型機のボーイング767および787だったのに対し、4月以降は小型機のボーイング737およびエアバスA320に変更される予定です。便数を維持し、利便性は確保した上で機材を縮小するのは、搭乗客の減少を既に見込んでいるからです。便数が変わらないため一見、従来と変わらないように思えるかもしれませんが、1日あたりの総座席数は約4割も削減されます。

 そして運賃について全日空は4月以降、羽田~富山線の片道「普通運賃」を27390円から24890円に、「特割」を17390円から11290円に値下げします。ちなみに北陸新幹線の東京~富山間は12730円(普通車指定席、通常期)で、全日空便のほうが安いケースもありますが(全日空「特割45」の最安値は9490円)、羽田空港までの交通費、そして富山空港から富山市内までのバス運賃も考慮しなくてはいけません。

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