公有民営で四日市あすなろう鉄道誕生 その課題は日本の課題

4月1日、大手私鉄の近鉄から一部路線が分離され、公有民営方式の四日市あすなろう鉄道が誕生しました。赤字路線の維持にあたりしばしば行われる、こうした公有民営方式での鉄道経営。しかしそれは「通過点」でしかないのかもしれません。

「公有民営方式」だけでは意味がない?

 ただし、内部・八王子線が公有民営方式で「特殊性のデメリット」を解消しても、中長期的にみて今後も維持できるかどうかは不透明です。既に述べているように利用者は年々減り続けており、これに歯止めをかけない限り、いずれは赤字経営になる可能性が考えられます。

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「あすなろう」には、「未来への希望(あす)」と「ナローゲージ(なろう)」の意味が込められている(画像:四日市市)。

 実際、今回の経営体制の変更では、公有民営方式に移行しても現在の運賃水準では採算があわないとの判断から、あすなろう四日市(旧近鉄四日市)~内部間の普通運賃はいまより30円高い230円に値上げされます。

 ほかの交通機関との競合による利用者の減少に関しては、公共交通の再編などによる役割分担を図ることで、一定の歯止めをかけることが可能と思われます。しかしその一方、少子高齢化による人口の減少は四日市市でも進んでおり、これは鉄道側の経営改善だけでどうにかなる問題ではありません。

 四日市市の人口は2010年の国勢調査で約31万人ですが、国立社会保障・人口問題研究所が公表している将来人口推計(2013年3月)では、2040年で約27万人まで減ることが予想されています。内部・八王子線の沿線人口もある程度は減少し、それに伴い利用者も徐々に減っていくかもしれません。その一方、マイカーを運転しにくくなる高齢者の割合が増加することで、逆に利用者が増える可能性もあります。

 そうした現代日本の各地で見られる社会情勢、社会問題の行く末が、すなわち「日本の課題」が、四日市あすなろう鉄道の将来を占ううえでの大きな鍵といえるでしょう。今回の上下分離、公有民営化はその通過点でしかありません。

【了】

Writer:

鉄道ライター。鉄道誌『鉄道ファン』『鉄道ジャーナル』『鉄道ダイヤ情報』やニュースサイト『レスポンス』などで、鉄道の記事を多数執筆。著書に『鉄道計画は変わる。』『鉄道未完成路線を往く』など。

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コメント

6件のコメント

  1. 以前からも他のメ-ルにて書き込みしておりましたが

    今回,市の所有になりましたので改軌を検討する方が良いでしょう

    その場合はjr規格又は湯の山線に合わせることでしょう

    後は路線の延伸計画でしょう?

    • なら鉄チャンがクラファンで金出して⁉️

  2. まずは、計画的に路線延伸及び改軌:1067mm:でしょう?

    まず変更路線について、笹川通り-蒔田踏切間です。使用地は市道日永堀木線と阿倉川富田線です、

    後、内部釆女が丘/河曲間です。これでjr東海に運行させることができるようになります。以上内部線関連

    次に西日野線関連です。西日野-笹川団地間と近鉄四日市-jr四日市間です。出来れば六名あたりまで

    生けれはよいですが?

    • なら鉄チャンがクラファンで金出せば⁉️

  3. まずはマイカーを規制する施策を行うことでしょう。

    その第一は駐車場の利用料を上げる方法です。市がやれることがあります。

    固定資産税を上げれば良いだけです。後は道路規制することでしょう。

    これでかなり公共交通に移行できます。その後に路線延伸すれば良いでしょう?

    • んなことしたら市長は次の選挙で落選‼️車社会に勝つ方策をドアホな私は思い付かない…

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