超電導リニア、世界最速603km/hで走った本当の意味

4月21日に、603km/hで走った超電導リニア。鉄道史上最速の記録で、「ギネス」にも申請するといいますが、その最大の目的は別のところにありそうです。営業運転時、最高速度505km/hを計画している超電導リニア。それが約100km/hも速い603km/hで走ったことに、はたしてどんな意味があるのでしょうか。

営業速度より100km/hも速く走る意味

 超電導リニアを使い、2027年に品川~名古屋間で開業予定の中央新幹線は、最高速度505km/hが計画されています。なぜ今回、それより100km/hも速く走ったのでしょうか。

 その理由として山梨実験センターの遠藤所長は「データの確度」を挙げました。最高で505km/hだからそのデータがあれば良いのではなく、それ以上の速度域におけるデータを得ることによって、500km/h走行時のデータが間違いなく、安定した確度の高いものになるそうです。そして550km/hまでだと少しデータにばらつきがあるものの、600km/hまでやると確度がとても高くなるといいます。

「安全、安定性を高いものにするために、確度の高いきちんとしたデータをとっています」(山梨実験センター、遠藤所長)

 今回の試験は「世界最速」なだけに速さへ目が行きますが、その最大の目的は「安全」「安定」といえるでしょう。遠藤所長は「営業が始まったら運休も遅れも許されません。そのため日々、きちっとしたデータを取りながら、営業運転にフィードバックしていきます」と話しました。

 また603km/hに達した際の試験列車内は、意外と淡々としていたようです。「将来、中央新幹線を背負って立つメンバー」が乗車していたといい、きちんとデータを取ること、また体感としてどうなのか、みな真剣だったといいます。

 ちなみに乗り心地について遠藤所長は、詳細はデータを見なければとしつつ、「500km/hと600km/hであまり変わりません。逆に500km/h越えたほうが安定性があるんじゃないかとも思うぐらい、600km/hは安定性がありました」と話しています。

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10時48分に最高速度603km/hを記録した超電導リニア(写真提供:JR東海)

 山梨リニア実験線では長距離走行試験も行われており、今月14日(火)には同じ車両が1日に4064kmを走行。15日(水)までの累計走行距離は121.8万kmに達しています。

 現在、東海道新幹線の車両は1日およそ1500km走行しているとのこと。超電導リニアは速度が倍なので、1日3000km走行することになります。そうしたなか1日4064kmを達成し、「充分な余裕を持った長期耐久性の検証ができた」と遠藤所長は述べました。超電導リニアへ誰でも普通に乗れる日は、着実に近づいているようです。

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コメント

1件のコメント

  1. 現状では常温超電導は実用化せず、磁石を液体ヘリウムで冷やし続けるわけで極めてコスト高になるはず。

    このような代物を作るより、飛行機網を整備するほうが日本のためだと思います。余った予算は人工知能や再生エネルギーに投下しましょう。そういうこれから伸びる技術は世界に大きく遅れています。

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