「トワイライト」2ヶ月で復活、その真相とは 背後に見えるふたつの新幹線

「トワイライト」復活の理由とその意味

 ではJR西日本が「トワイライト」運行終了の理由として挙げた「車両の老朽化」はなんだったのか、となりますが、それももちろん事実。ただ、2015年3月のダイヤ改正に合わせ、老朽化で直ちに車両が使えなくなるわけではない、ということです。

 5月16日(土)に再出発した「トワイライト」。その運行期間についてJR西日本営業本部の橋本さんは「1年程度を考えており、それ以降については白紙です。整備はしっかり行っていますが老朽化している車両ですので、そのあたりなど状況を見ながら考えていきます」と話します。

 また再出発した「トワイライト」の運行区間は大阪~敦賀~京都~下関間。すなわち全区間がJR西日本エリアで、青函トンネルも通りません。

 車両をまだ使うことができ、運行上の支障もないならば、日本の豪華寝台列車の代名詞「トワイライト」を活躍させない理由はありません。

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「トワイライト」車両に付けられている「日本車輌 昭和49年」という製造会社、製造年を表す銘板(2015年5月、恵 知仁撮影)。

「トワイライト」引退と復活の背景には、こうした複合的な要因がうかがえます。ただ復活したとはいえ、約40年前に製造された車両の老朽化は紛れもない事実。「本当の別れ」が、遠くない将来に訪れるでしょう。

 寂しいことではありますが、JR西日本の橋本さんは「2017年には『瑞風』が登場しますのでご期待ください」と話します。その正式な名称は「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」。「トワイライト」の名前と伝統を受け継ぐ列車として現在、JR西日本が運行準備を進めている新たな周遊型の豪華寝台列車です。

 JR西日本は再出発した「トワイライト」で地元特産品の販売や伝統芸能の実演など「お客様へのおもてなし」を検討し、「瑞風」につなげていきたいとしています。そのため今回の「トワイライト」復活は「『瑞風』を開発し『トワイライト』名をさらに磨くこと」も、その理由に挙げられそうです。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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コメント

2件のコメント

  1. >往時と同様に大阪~札幌間へ「トワイライト」を走らせる場合、これら通過する第三セクター鉄道3社に「通行料」を払わねばなりません。

    平行在来分離区間をJR西日本が第2種にしようとしていたのなら別ですが、通常の旅客列車の直通
    ですので、通常は第三セクター鉄道側がJR西日本に対して、車両使用料を支払うことになります。
    同じ第三セクター鉄道関連でも、第2種のJR貨物が線路使用料を支払う場合とは異なります。
    よって、この記述は誤りかと存じます。
    もっとも「北斗星」について「通行料」と記した大手新聞社の記事含め、この辺りの正しい記述が
    あまりにも少ないので、整備新幹線がらみの貨物調整金にまで踏み込まないまでも、正しい解説を
    別記事で期待したいところです。

  2. 並行在来線会社になる区間の運賃・料金収入は、JR西日本に入らなくなります。
    並行在来線会社が設立時にその運賃料金収入を当てにしていることは、新聞報道にもあります。
    なので、並行在来線会社は北斗星運行継続をJRに要請したとの記事もあります。
    並行在来線会社は、収入の穴埋めができるのなら貨物調整金の上積みでもいいと思っているでしょうが。