車内カメラも活用 最新EVバス、その目指す場所は

神奈川県川崎市で今年4月から、電気で走る1台のEVバスが導入されました。車内にカメラを搭載してデータを蓄積するなど、最新機能が搭載されたこのバス、どのような車両なのでしょうか。実際に乗車してきたところ、日本のバスの未来がそこに垣間見えました。

車内にカメラを搭載し、利便性を向上

 この「川崎スマートEVバス」は環境に優しいだけでなく、利便性を高めて乗客に対しても優しいバスになることが目指されています。

 まず乗客の乗降把握をミラーではなくカメラで行い、バス停ごとの乗客数を年齢層別にカウント。ダイヤ検討時などに、そのデータを活用します。ただ近年、こうしたカメラに人物認識機能が搭載されセキュリティ対策に使われる例があるほか、そうして収集されたデータの利用に対する不安もみられます。

「今回のシステムは個人情報に抵触することなく画像を解析するため、人物認識などの機能は搭載しておらず、セキュリティ対策まで組み込むことは考えておりません。今後は移動体の様々なシーンでの精度向上を目指す予定です」(東芝広報、槻本さん)

 あくまでも個人を特定せず、年齢層やバス停ごとのデータとして活用し、その利便性を向上させることを目的にしているそうです。

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電池残量はリアルタイムで運転席のモニタへ表示される(撮影:海老塚 土史木)。

 また車両にはコンセントが設けられており、災害時にはバス本体を非常用電源として使うことも可能。将来的には、車内で広告などを配信しているデジタルサイネージで、災害情報もリアルタイムに配信する予定とのことです。

 環境面だけでなく、乗客への情報提供の向上や災害時の対応までをパッケージングしている「川崎スマートEVバス」。実証実験が重ねられることで、日本のバスの未来が大きく変わっていくかもしれません。

【了】

Writer:

幼少期にバスの方向幕へ興味を持ってから、バス部品収集、乗りバス、撮りバスなどに明け暮れる。鉄道模型収集や、鉄道・バス車両の第二の車生めぐりを絡めた旧道探索も趣味。鉄道模型雑誌の編集部でバス企画の編集を経験して以降、記事執筆やバス貸切企画、座談会などを通してバス趣味の楽しさを共有する活動を行っている。

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