なぜ地味なのか首都高上野線 幻のII期計画、謎のルート

まるで盲腸のように、地味に存在している首都高の1号上野線。なぜそうした中途半端な状態になっているのでしょうか。その背景と関係するものが、C2中央環状線に存在していたりします。

箱崎の混雑緩和に効果がある上野線II期計画、しかし…

 私がこの上野線II期に興味を持ったのは、これを建設すれば、箱崎JCT~両国JCT間の渋滞がかなり緩和されると考えたからです。

 当時、C1都心環状線から7号線小松川方面および常磐道、東北道方面へは、必ず箱崎を通らねばならず、首都高最大の渋滞ボトルネックになっていました。しかし上野線II期が完成すれば、東北・常磐道方面から、箱崎を通らずに都心部へアクセスが可能になります。上野線は江戸橋JCT手前で2車線から1車線に絞られてしまうので、交通容量は限られていますが、それでも交通分散効果は小さくありません。

 が、1999年の時点で、すでに公団側は上野線II期工事に消極的でした。効果はあるものの限定的で、地下化すれば建設費は莫大。「それよりも、中央環状線の全線開通に全力を挙げたいと考えています」というのが、公団側の回答でした。

 あれから16年。そのあいだに公団は民営化され、C2の王子線、新宿線、そして品川線が順次開通し、箱崎~両国間の渋滞は大幅に緩和されました。もういまさら、巨費を投じて上野線II期を建設すべしと主張する人は少ないでしょう。それよりも目黒線の第三京浜への延伸のほうが、はるかに費用対効果は上です。

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中央環状線の本木付近はJCT建設を想定し、内回りと外回りで高低差が付けられている(2015年5月、清水草一撮影)。

 ただ、上野線II期の計画があったことは間違いありません。荒川に架かる西新井橋のやや西寄り、C2本木付近の高架は、内回りと外回りで高低差が付けられています。これは、現在の江北JCTと同様のT字型JCTを建設するための準備設計です。

 なぜC2のこのあたりだけ、内回りと外回りに高低差があるのか、そのことに疑問を抱く方は少ないと思いますが、この構造は、少なくともC2が大規模更新で造り直されるまで、あと数十年は残るでしょう。

【了】

Writer:

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で、首都高研究家/交通ジャーナリストとして活動中。

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コメント

2件のコメント

  1. 手書きでいいから、地図を掲示したらいいのに。この人の記事、地図がまったくダメ。もう、読みたくない。

  2. 何やこの記事…おもしろすぎるやろ…

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