JR北海道、新型車両はJR東日本と基本仕様を同一に 安全と新幹線に集中か
車両の冷房化率も向上へ
JR北海道が導入予定の新型一般気動車は、「電気式」の採用もポイントです。
旧来のキハ40形気動車は、搭載するディーゼルエンジンで生み出された動力を、変速機(トルクコンバータ)を介し車輪に伝え、走行する「液体式」という仕組みです。対し「電気式」はディーゼルエンジンの動力で発電し、電気モーターを駆動させることで走行。いわば「小さな発電所」を搭載した電車です。
この電気式を採用することのメリットしてJR北海道は、推進軸など落下に繋がりやすい部品を無くすことができ、運行時、また保守時の安全性が向上すること、構造が複雑で故障しやすい変速機などを無くすことができ、信頼性が向上すること、構造がシンプルになり電車と共通の部品を使えるため、メンテナンス時の負担軽減、コスト低減が図れることを挙げています。
またJR北海道はこの新型車両の特徴について、前後に運転席があり1両での運行が可能なこと、ワンマン運転が可能なこと、冷房装置や車いすスペース、車いす対応トイレなどが設置されサービス品質が向上することを挙げています。気候の関係もあり、JR北海道のローカル線普通列車では現在も非冷房車が珍しくありません。
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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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