経済に悪影響も? いよいよ走り出す日本の自動運転車、そこにある大きな懸念

世界的に研究が進んでいる自動運転車。日本でも「ロボットタクシー」が、2016年から一般利用者を乗せて実証試験を行います。しかし日本の場合、大きな構造上の懸念が存在。それが将来的に、日本経済へ悪影響を及ぼすかもしれません。

「ロボタク」、ついに一般利用者を乗せ実証試験へ

 最近、自動運転に関するニュースが世界各地から日本へ届くようになりました。

 グーグルがカリフォルニア州内に公道を再現した独自の研究施設で、2人乗りの完全自動運転車の試験を行っています。また今年2015年の春頃から噂になっていたアップルも、カリフォルニア州内にある軍事基地の跡地で自動運転の走行を始める可能性が最近、アメリカで報じられています。

 一方、日本では日産が矢沢永吉氏を起用して「リーフ」の自動運転を活用したテレビCMを展開しているほか、ベンチャー企業のロボットタクシー社、通称「ロボタク」がテレビ、新聞、そしてネット上へ連日のように登場し、話題となっています。

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トヨタ「エスティマハイブリッド」をベースとしたロボットタクシーの実験プラットフォーム車両(2015年8月25日、桃田健史撮影)。

 このロボットタクシー社は、SNSゲーム大手のDeNAと自動運転関連のベンチャー企業ZMPが共同出資して設立されました。

 ZMPは昨年から愛知県の補助事業として名古屋大学と連携し、名古屋市守山区内で「ロボタク」のベース車両で公道実験走行を行っています。

 そして今年10月1日、ロボットタクシー社は横浜スタジアムで記者会見を開き、2016年初頭から神奈川県藤沢市内で一般の利用者を乗せて、公道で実証試験を行うと発表しました。これは今年8月26日、神奈川県の2015年度「公募型『ロボット実証実験支援事業』」として採択されたことを受けて行うものです。

 会見には神奈川県の黒岩祐治知事、そして神奈川県横須賀市出身の内閣府大臣政務官・小泉進次郎氏も参加したため、大勢の報道陣が集まりました。

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