高速無料化は永久に無理? それが不可能な構造的問題 工夫次第で方法も

高速道路をタダにする“ひと工夫”

 方法は簡単です。高速道路の借金の完済期限を、現在の2065年から建前上、6年ほど延長するのです。6年延長すれば合計およそ12兆円の料金収入が確保できます。

 これには「借金の先送りだ」という反対論があるでしょうが、昨年、高速道路の老朽化対策のため、完済期限を15年間延長したばかりです。必要な費用は期限の延長によって調達してかまわないと私(清水草一)は考えます。どうせ永遠にタダにはなりませんし。

 12兆円を56年間で分割すると、年あたり2000億円あまり。これだけあれば、無料化が有益な路線はすべてタダにできます。

 具体的には、1日あたりの交通量が1万台以下で、地方中核都市からある程度離れた区間です。NEXCO東日本管内を例に取ると、北海道では札幌周辺を除く全路線。東北では東北道の安代以北、秋田道・山形道の一部、八戸道、東北中央道、釜石道などがこれにあたります。これらを無料化しても、もともとガラガラですから、NEXCO東日本の料金収入は10%も減りません。

 高速道路全体の料金収入は年間約2兆円ですから、10%の減収で年間およそ2000億円、というわけです。

 高速道路をすべてタダにするのは不可能ですが、ガラガラの区間をタダにしたり大幅値下げするのは、すぐにでも可能です。

【了】

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Writer: 清水草一(首都高研究家)

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で、首都高研究家/交通ジャーナリストとして活動中。

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コメント

8件のコメント

  1. >渋滞が増加することが実証されました。
    とのことですが、よく代表例として紹介される以下の道路は実験時期が悪かっただけです。

    京都縦貫道(旧名称:京都丹波道路)の渋滞
     →当時終点の沓掛IC出口で渋滞。実験終了後に沓掛-大山崎JCTが開通し名神と接続された。
      篠本線料金所のETCレーンが1レーンしかなかった。現在は3レーンに。
    舞鶴若狭道の渋滞
     →車線減少のため渋滞。4車線化事業中。

  2. 無料化すべきと書かれている「1日あたりの交通量が1万台以下で、地方中核都市からある程度離れた区間」がそもそも建設費の負担で無料化の足枷になっているのだから、ここを無料化してしまっては地方に要らない高速道路をつくり続けてしまう。
    新しい路線をもう作らないのなら考えようもあるけども。

  3. 元々無料化を前提に作るのですから、無料化して当然ですよ。
    国や政治家が国民に対しそのように約束したのですから履行するのが当たり前です。
    出来ないのでしたら、国民全員が納得する形で説明と謝罪を行うのが筋でしょう。

    交通量が少ないところは国道119号(宇都宮北道路)の一部の様に80キロ制限の道路を建設すれば十分です。

  4. 首都高速の無料化を約束して出来なかった責任は 誰がどのようにして取るのか?
    公務員の 施策の間違いによる責任は追及されないとの法は、問題だと思う。
    年金も高速も、受益者負担が当たり前です。
    これ以上、交通量の見込めない 高速道路を作っても国民の為にはならない。
    政治家の受け狙いなど、不要。

  5. この手のニュースは官僚を擁護するためのもの タダにできないのはする気が無いだけ

  6. 道路工事費が、もともと高すぎてる。ゼネコンと官僚、政治家が金を儲けたためにいつまでも無料にならない。新規の高速道路を路線に計算するなんて、詐欺だ。あちこちの有料道路がやっと無料化になってるのだから、さっさと無料にするべき。負担がきつかったら、儲けすぎのゼネコン等に無料で整備させればいい。

  7. もともと、工事代金が高すぎただけ。1m100万円なんて異常。(相当昔の価格での話。)儲けすぎのゼネコンに無料で整備させればいいだけのこと。加担した、官僚や政治家にも負担させるべき。

  8. 年金を引き合いにだすのはそもそもの間違い
    年金制度時代は間違ったものであることを理解してないようですね
    もっと勉強してから提灯記事書いたほうがいいですよ