絶滅危惧の夜行列車、今冬は「サンライズ」「ながら」など4本増発
絶滅が危惧される日本の夜行列車
東海道本線経由で東京駅と名古屋駅、大垣駅を結ぶ臨時夜行快速「ムーンライトながら」は、下りが東京駅発23時10分で、大垣駅着5時51分。12月22日から1月2日まで運転されます。上りは大垣駅発22時49分で、東京駅着5時05分。12月23日から1月3日までの運転です。
「ムーンライトながら」の車両は、特急「踊り子」などに使われる185系特急形電車の10両編成。全車指定席です。
新宿駅と長野県の白馬駅を結ぶ臨時夜行快速「ムーンライト信州81号」は、新宿駅発23時54分で、白馬駅着5時40分。12月25日と26日、29日、30日に、下り列車のみ運転されます。車両は、かつて信越線の特急「あさま」などに使用されていた189系特急形電車6両。全車指定席です。
2015年11月4日現在、日本で毎日、定期運行されている夜行列車は青森~札幌間の急行「はまなす」、東京~高松間の寝台特急「サンライズ瀬戸」、東京~出雲市間の寝台特急「サンライズ出雲」のみ。このうち急行「はまなす」は、2016年3月の北海道新幹線開業に伴い廃止される予定です。また臨時寝台特急「カシオペア」(上野~札幌)も、2016年3月で運行を終了する見込みです。
超豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」のような特殊なものを除き、現在、日本では夜行列車の絶滅が危惧されています。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
乗れる日に運転されていないクルーズトレインなど意味はない。日常走る夜行列車があってこそ、鉄道は利用価値がある。これからは夜行バスの全盛時代に入るのだろうか?
夜行列車は、目的地に前日入りせずに朝から行動できる点にメリットがある。新幹線によってまたその利便性が失われようとしている。新幹線ができることで行動制約がJRによって行われているように思うのだがどうだろう。老朽化とか採算性とか言われているようだが、トータルメリットで考えたらどうなんだろうか。
「絶滅危惧」といっても海外へ行けば「現役バリバリ」
近場の国々でもたくさん走ってますし、乗りたい方はちょっと飛べば、思う存分、味わえますよ。