次期爆撃機LRS-B開発、米軍の目的は 弱点を持つB-2A
アメリカ空軍は2015年10月、次世代の戦略爆撃機「LRS-B」の開発について、ノースロップ・グラマン社と契約を結びました。アメリカ空軍がいま、新たな戦略爆撃機を開発すること。そこにはどのような理由と意味があるのでしょうか。
B-29から続く核兵器搭載戦略爆撃機の系譜
太平洋戦争当時、日本の主要都市はアメリカ軍の猛爆撃によって多くが灰燼に帰し、終戦の直前には2発の核兵器が広島・長崎に対して使用されました。対日爆撃の主力となったアメリカ軍のボーイングB-29「スーパーフォートレス」戦略爆撃機の名は日本人にとって決して忘れ得ぬ、特別な意味を持っています。
B-29よりはじまったアメリカ空軍(太平洋戦争当時はアメリカ陸軍航空軍)の核兵器搭載戦略爆撃機の系譜は現在も受け継がれており、2015年現在、1952年に初飛行したボーイングB-52H「ストラトフォートレス」78機、1984年に初飛行したロックウェル(現ボーイング)B-1B「ランサー」62機、1989年に初飛行したノースロップ・グラマンB-2A「スピリット」20機が現役です。
そして今年2015年10月27日(火)、アメリカ空軍は次世代の戦略爆撃機「LRS-B(長距離打撃爆撃機)」開発計画の契約を、ノースロップ・グラマン社と結ぶことを明らかにしました。初期作戦能力の獲得(実用化)は、2020年代半ばが目指されます。
このLRS-B、既存の戦略爆撃機とは何が違うのでしょうか。そしてLRS-Bの実用化は、何を意味するのでしょうか。
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