首都高C2全通半年、その結果 好影響のなかに新たな問題も

首都高C2中央環状線が全通して半年。この開通で何が変わり、どんな効果が出ているのでしょうか。ただ必ずしも、良い話ばかりではないようです。

物流のほか観光にも効果が

 2015年3月7日の大井JCT~大橋JCT間の開通で、全線が繋がった首都高C2中央環状線。それから半年が経過し、これによってどのような効果が出ているか、首都高速道路は11月12日(木)、調査結果を発表しました。

 それによると、移動時間短縮によって「物流の効率化」が実現されたと共に、「広域的な社会・経済活動」にその効果が波及しているとのこと。

「物流の効率化」について、例えば中央道方面と大井埠頭・羽田空港方面の貨物車輸送では、これまで一般道やC1都心環状線を利用していた交通の約8割が、ルートをC2へ変更。これにより、輸送時間がおよそ3割短縮されました。築地市場で積み込んだ水産物を山梨へ配送する運送業者からは、スーパーの担当者や卸業者が山梨で待っているため到着時間に大変気をつかうところ、C2の全通によって遅れることのない余裕を持った配送が可能になった、という声があるそうです。

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C2中央環状線の全通によって大型貨物車の経路が変化した(画像提供:首都高速道路)。

「広域的な社会・経済活動」については、まずバス路線の利便性向上が挙げられています。

 羽田空港へのバス路線について、C2全通とそれによる渋滞減少で所要時間の短縮・安定が実現したため、東京空港交通では利用者が増加。東京湾アクアラインを経由し、新宿と房総半島の木更津や館山方面を結ぶバスでも、通勤通学利用者や観光客が増加したそうです。

 そして観光ツアーのバスでも良い効果が出ており、「観光の活性化」に繋がっていると首都高速道路はいいます。移動時間の短縮によって、現地滞在時間が増えるためです。

 クラブツーリズムは、新宿西口から房総へ向かうバスツアーでは往復40分程度の移動時間短縮が実現し、目的地での滞在時間延長、またほかの観光地をツアーに追加できる可能性も出てきたと話します。

 またC2に関する事業者へアンケート調査の結果、具体的に実感している効果として「移動時間の短縮」が51.9%、「定時性の向上」が34.1%あり、首都高速はC2全通が「企業活動の効率化」に繋がっているとしています。

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4件のコメント

  1. 内回りの中野長者橋付近の渋滞の先頭はオービスのあるあたり。
    つまり、渋滞の原因はアップダウンではないのです。

  2. コスト、特に土地的要素が絡むので難しいと思うが中央環状線は出来れば片側3車線以上で作るべきだった。
    5号池袋線との渋滞問題は5号線側にさいたま市内から中央環状線あるいは都心まで別のバイパスを通す以外に方法はないと思う。

  3. 外環道・圏央道共々、一番需要のありそうな区間の開通が地価の高さなどで後回し。これらも出来れば、C2も渋滞緩和されるのだろうが。環境破壊と騒いだ人達、渋滞での大気汚染物質排出増加を考えていたのか?

  4. 夜中に1車線規制してるとほぼ確実に工事渋滞が発生するのは何とかなりませんか?