空自、新空中給油機導入の意味 航続距離以外にもあるその目的

航続時間延長以外に大きな意味がある空中給油機

 空中給油機の主な目的は戦闘機の支援です。戦闘機は非常に燃費が悪く、最大出力を発揮する「アフターバーナー」を使用すると10分あまりで機内燃料タンクを使い切ってしまいます。燃料消費を抑えて巡航しても、せいぜい1時間程度の空域パトロールしかできません。

 しかし空中給油機の援助を受けることによって、パイロットの肉体と精神の限界である8~10時間程度まで航続時間を延ばすことができ、アメリカ空軍などでは実際そうした作戦が行われています。

 また一般的に戦闘機は降着装置の強度が弱く最大離陸重量に制限があり、対地攻撃用に爆弾をフル武装した場合、重量制限から燃料を減らさなくてはなりません。しかし空中給油を受けることを前提とすれば、燃料が少ない状態で離陸しても問題ないため、爆弾搭載量を最大限に発揮できるようになります。

 空自がすでに4機導入しているKC-767。そこへ新たに3機のKC-46Aが加わることで、有事の際においても常にこれら空中給油機を2機程度、滞空させておくことが可能になります。そしてこれは、戦闘機の能力が大幅に向上することを意味します。

 またKC-767、KC-46いずれも機内には貨物室と客室が設けられており、自衛隊海外派遣における物資輸送においても非常に重要な役割を担います。原型機ボーイング767はありふれた旅客機であるため、世界中どこの空港へ出向いても受け入れ側が難儀することはありません。

【了】

Writer: 関 賢太郎(航空軍事評論家)

1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。

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1件のコメント

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